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流「あの時のお願いが一つ叶いましたね。」
流星はニコッと笑う。
「流星!」
流「うわっ!」
思わず流星に抱きついてしまった。
あの頃よりも少しだけ背が高い流星の成長を感じて嬉しくなる。
流「A様…くるし………」
「あ、ごめんね。」
流「ふー…助かりました…で、なんで泣いてたんですか?」
こういう冷静な所も変わってないなぁ、なんて呑気なことを考えていると、さっきの廉が頭の中をよぎる。
「実は…………今日高校の入学式でね。そこで…大吾と廉に会って……」
流「…………廉君に、会っちゃったんですか……」
私の言葉に対して暗い表情の流星。
「廉に、会ったの?」
流「はい。実は………廉君の今の彼女が僕の今のお姉ちゃんで………」
あの子が…流星の今のお姉ちゃん………
流「廉君、何も覚えてないみたいですよね」
「うん…………自分から言っておいてさ、勝手だよね……」
だめだ。また涙が溢れてくる。
流「A様…」
「………そうだ、大吾呼ぼうよ。みんなで話そ。」
私は大吾にメールを送った。
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作者名:L | 作成日時:2015年7月25日 23時