赤髭 ーBYAKKOー ページ50
白「あ〜もう。今日は晴れるって言ってたのに…」
よりにもよって、買い物の帰りに降られるなんてついてねぇ〜
てか、俺に買い出し行かせるとかアイツら絶対俺を年下扱いしてる！俺最年長なんだけど？
ドアを開けるといつもより静かな家。
今日みんな出かけてんだっけ？
廊下を進んでいくと、リビングのドアが少し開いていて中から光が漏れていた。
なんだ、居るんじゃん。
白「た……」
そこまでいって俺は止まった。
だって、リビングには麒麟を抱きしめる青龍の姿があったから。
青龍の声がうっすら聞こえる。
麒麟を守るとか、なんとか…
どういうこと？
青龍の奴また一人で何か抱え込もうとしてるのか？
あの二人は施設に来たのも同じ日で、ずっと一緒にいる。
俺の方が早く施設に居たから、あの二人にはいろいろ教えた。
言うなればさ、俺が二人の保護者みたいなもんなんだよ。
だからさ…マジで頼ってくんないと困るんだけど？
そうは思っても、それ以上扉を開けることは俺には出来なかった。
でも…きっと、とんでもない事が…動き出している。
四年前のように…
外に降る雨は、桜の花びらを散らして春を奪っていく。
まるでそう…ディアプトラのように…
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作者名：L | 作成日時：2017年5月1日 20時
