Beauty and the Beast ～鳥～ (ページ35)

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磯鵯ーSho.Hーページ35

遠くから声が聞こえる。

俺を呼んでいる。

この声は…

大「紫耀？気ぃついたか？」

紫「だい…ご…」

目を覚ますと横になっている俺の横にいたのは大吾だった。

大「まったく…あん時と逆やな。今はお前がそっちで俺がこっちや。」

大吾はそうにんまり笑う。つられて俺も笑ってしまった。

紫「そうやな…今は俺がこっちや。」

大「と、言うわけで…ほい。」

紫「ん…さんきゅ」

大吾はあの時俺がしたように水のペットボトルを渡してきた。

大「外傷は無かったけど…どうしたん？」

紫「…別に。和奏がいなくなってからちょくちょくあんねん。…ふいに意識がなくなる事が。」

いつもは前兆みたいなのがあって自分でわかる。でも、今日は礼央の話のせいで気が動転していて気が付かへんかった。

大「…和奏の事だけが原因やないやろ？」

こいつも長い間一緒にいる。俺のことをじーこやロセウスまでとは言わないけど、理解してくれている奴や。

俺の考えは、お見通し。

紫「…せやな。連絡もないからな…」

つぶやくように言うと大吾は俯いた。

俺の手は自然と胸の青薔薇に伸びていた。