93 廉sied ページ44
次の日。校外学習が休日を挟んでいた関係で平日だけど学校は休み。
昨日はあのまま泣き続けて気ぃついたらそのまま寝ていた。
母さんかな？上に布団をかけてくれてたから風邪は引かずにすんだ。
で、朝、麗美からの着信で目を覚まして、デートとまでは行かないものの、買い物に行く事になった。
まだ、小学生が列を作って登校する時間。
俺は麗美の家の前に着いた。麗美のやつ、自分で呼んどいて「ちょっと待っててー」やって。
ほんまマイペースな奴や。返事がたまにおかしいし。………そういうところ、Aに似てるんやんな…
あかんあかん。またAや…
流「あ、廉君！」
廉「流星…」
中学の制服を着た流星が玄関から出てきた。
…流星も覚えてるんやな…
流星は今までどんな気持ちで俺と麗美のことを見てたんやろ？
どんな気持ちで俺を見てたんやろ？
俺は今の流星が生まれた頃から流星を苦しめていたんやろか？
流「お姉ちゃん遅いですよね？もうすぐなんで…」
廉「お、おん。大丈夫やで。いつもの事やし」
流「…そう、ですね」
やめてや。そんな悲しそうに笑わんといて。
思い返せば流星はいつもこうやった。俺が麗美のことを話している時はいつも悲しそうに笑ってたんや。
どうして、今まで…
ヒントはそこらじゅうに転がってたやんか。
流「あ、僕行きますね」
廉「おん。いってらっしゃい」
流「はい。」
この敬語も無理してるんやな…
走って学校に向かった遠くなる流星の後ろ姿を見つめていると申し訳なくなる。
流星には今も昔も年下なのに迷惑かけっぱなしや。
麗「お待たせー」
廉「遅いわ。ほな、行こか？」
麗「…うん。」
そう麗美と手を繋ぐとまた心のモヤモヤが大きくなった。
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作者名：L | 作成日時：2016年1月18日 21時
