月と絆と正義と夜と (ページ17)

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化物ページ17

セレーネはエースを庇い、左肩から背中にかけて大きく切られる

「ッ！テメェ！！」

「ぐっ．．．う」

セレーネは膝をつき、座り込む

おかしい

「ッ、猛毒．．か」

セレーネはドクンドクンと激しく脈打つ胸を撫でる

「さすがの〝紅牙の蝶(こうがのちょう)〟も、この毒を喰らったらおしまいだ．！」

刀に塗ってあった毒が黒光りする

「まっ、て．．エース！」

チンピラを殴りそうになっていたエースをセレーネが呼び、制止を促す

「．．もう、ポルシェー、ミも倒した．．逃げるよ」

「．．ッ＿＿＿．．わかった！サボ！！」

「あぁ！！」

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セレーネ視点

「．．ッ．．．ん」

私はゆっくり目を開ける

見た事のある天井が映る

体がだるい

背中が痛い

あ、そっか

あの時．．切られて

「いっ！」

私が体をおこすと、背中と左肩に激痛が走る

「！！」

「セレーネ！」

「．．！」

私が起きた事に気づいて、ルフィ、エース、サボの三人は顔を見合わせる

「「「セレーネ！！！」」」

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話を聞くと、セレーネは三日間ずっと昏睡状態だったらしい

「まぁ、よく生きてたもんだな。あんなに毒を喰らって生きてられるなんて．．まるで〝化物〟だな」

「．．っ」

〝化物〟と言う言葉にセレーネは言葉を飲む

それに気づいたのか、エースとサボはセレーネを心配そうに見る

「ちょっと、四人だけにしてくれ」

言い出したのは、サボだった

ダダン達は少し躊躇したが、しぶしぶ部屋から出ていく

「．．．ねぇ、皆」

部屋から出ていって、口火を切ったのはセレーネだ

「これを見て、皆は私の事を、どう見る？」

少しだけ、震えた声で言う
エースは何か分かって言葉を飲んだ

セレーネは、ハートアイを現して三人に見せる
ハートアイはギョロリと三人の方を向く

「！」

「．！」

サボとルフィはそれを見て目を見開いた
エースは、様子を伺うようにサボとルフィを見る

しかし、その様子を見てセレーネは見せた事を後悔した

「．．ごめん。こんなもの、気持ち悪いよな。今消すかr「すげぇな！お前！！なぁなぁ、これからビームとか出たりするのか？」．は」

あまりにアホらしい答えに思わず拍子抜けした
サボは、それでも真剣な顔で言う

「．．これだったのか。エースが言ってたの」

サボがエースを見て言う

「．は」

「俺が言ったんだ。サボに」

エースが言った

セレーネはただただ固まっていた