スロベニアとイタリアは仲良くなれるのか？2 (ページ5)

今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:1,649 hit

55 ページ5

「あの、」

口を開いたとき、フェリシアーノが手当てをしていた兵士が口を開いた。

「お前、ユーゴ出身だろ？」

その場がシーンとする。

「どこだ、しかも国の方々と一緒に…お前まさか‼スロベニアか‼」

男の声が響く。

「俺達を犠牲にして、今さら何しに来たんだよ‼」

銃口を向けられる

「おい、待ってくれ彼女は、」

ルートさんが銃口を手で押さえ、止めにはいる

「ラジオで聞いた。ドイツやオーストリアの支援でスロベニア経済好調、
治安も戻りつつあり、バルカンとは完全に無関係ってな‼」

「もともと同じ国なのに、お前らスロベニア人はいつだってそうだった！
いつもお前らは俺らを見下して、貧乏人って馬鹿にして、独立だってお前が…お前らが言い出しっぺ
の癖に、自分等はさっさと退散して、俺らを捨てた！」

頭が混乱する。私がバカにした？この人達を？そんなことあるわけないのに、いや、むしろ

「黙って聞いてたら、よくもまぁベラベラと…」

立ち上がる私に、写真を渡した兵士が言う

「待ってください、あいつ、気がおかしくなっちまったんです、」

その声を無視して話す

「馬鹿にしてたのはあなた達の方じゃない‼」

「なんだと⁉」

「だってそうでしょ、あなた達はいつだって私からお金を奪ってた。
社会主義だからって、みんな平等にって、お金持ちだからって何で私があなた達の何倍もの
金を国に渡さないといけないの!? スロベニアは小国だし、ちょっと言えばすぐにお金
を出すって、どうせ私の事なんか財布としか思ってなかったんでしょ⁉」

「なっ、」

「いい加減にしろ‼」

ギルベルトさんの声が響く

「お前も、Aもなんなんだよ‼お前らのモットーは兄弟愛だろうが‼
なのに、何でそんなこと言うんだよ！」

「だって、」

「それは、」

お互い黙る。

沈黙が続く。