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シートベルトを外し、ヘリから降りようとしたとき目の前に大きな手。
「お手をどうぞ、A姫?」
片目を閉じて言うフェリシアーノ
「あらあら、どうも」
その手に私の手を置く
「よいしょ」
バババババババ…
ドォォォォォォン
「ッ!」
空に響く銃声。爆発音
「大丈夫かよ、Aちゃん」
心配そうにギルベルトさんが私に声をかける
「へ…平気です」
無理やり笑顔を作り答える
「無理はよくない、怖いなら…」
そういうルートさんに慌てて答える
「いっいや、本当にほんと、大丈夫です、、、、」
また嘘をついた。
大丈夫なわけがない、
怖い。でも、私が一人助かったのはみんなのお陰なんだから。
これくらいしないと…
「この近辺にボスニア・ヘルツェコビナ軍が孤立しているとの情報があった。
俺らはそこに行き、食糧を届ける。」
ギルベルトさんが段ボール箱を持ちながら言う
国がわざわざ行くのには理由がある。
もし、連邦軍が例えば支援に来ていたドイツ人を撃ったとしても批判などですむ。
でももしそれが国なら宣戦布告も考えられる。ヨーロッパでドイツに勝てる国なんて
おそらくロシアくらいだろう
連邦軍はこういう理由で私たちには手を出せない
草むらを歩いていると何かを踏んだ。
「…?」
しゃがみ、見るとそれは家族写真だった
「っ、」
慌てて足を避け、私は血のついたそれをポケットに入れた。
そして、15分くらい歩いたとき、孤立している軍の元へたどり着いた
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作者名:ましゅまんじゅう | 作成日時:2018年9月5日 0時