七十四ミリ ページ31
あのあと姉さんは布団を用意して買い物に行った。
その際言われたことを何度も頭のなかによみがえらせる。
「焦凍！私買い物行ってくるけど変なことしちゃダメだよ！宿題でもしてて！」
言われなくても分かってる。
しかし電灯は俺の部屋で寝ている。
いくら他のことをしていてもどうしても集中できない。
一方電灯は
「…轟くん…『トマトちゃん』読んで…」
「『キャベツくん』の間違いじゃねぇか？」
こんな調子。
何しても寝ない。
全く…
「電灯、どうしたら寝る？」
その質問に対し電灯はしばらく悩んだ挙げく、ようやく口を開いた。
「…えーと…一緒に寝てくれたら？…」
「無理だ。」
「…何でー…」
「色々」
「…お願い…」
無意識だろうが上目遣いでこちらを見てる。
まるで犬のように。
「…ちょっとだけだぞ」
「…やったぁ」
これをされて断れるのはよっぽど女慣れしてるやつだけだと思う。
布団に入った。
電灯のぬくもりがあってほんのり温かかった。
「じゃあおやすみこ…」
そう言い残して電灯はすぐに寝た。
なぜ最初からこうではなかったのだろうか。
不思議である。
(それにしても…)
「寝られるわけねぇ…」
少し顔を動かしてしまえばキスしてしまうんじゃないかというぐらい近い。
そんな状況で眠れる方が凄い。
「…トマト教だ…手をあげろ…」
「すげぇ夢だな」
なぜそんなにも変なことが思い付くのだろう。
一回だけでいいから電灯の頭のなかに入ってみたい。
「そろそろ出るか…」
流石に電灯が起きるまで一緒に寝ていたら起きたときビンタやらが間違いなく向かってくるだろう。
そう思い、布団を出ようとした。
「…い、くな…バカ…ンス」
そう言って手を握られる。
「……」
(もう少ししたらにしよう)
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のまーん(プロフ) - 千々さん» おけまる (2019年8月22日 14時) (
レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
千々 - え、ねえねえ、どうやったら文字のリンク張れるの？ここで雑談まずいから談話室の方来てよ。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 787908e789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るぅ | 作成日時：2019年8月8日 21時
