七十二ミリ ページ29
ほっぺをつつき終えると、突然我に帰った。
(なんか…変態みてぇ)
そう思うと自分の行動が恥ずかしくなってきた。
穴があったら入りたいというのはまさしくこの事だ。
「そろそろか…」
アナウンスを聞いて俺達が降りる２つ前の駅に着いた事がわかった。
「電灯、今度は本当に起きろ」
「あー…あれ？かっきー？…」
「ちげぇ」
「…えーじゃあ誰？…あ、そっかトマトは美味しいもんね…」
「だからなにいってんだ」
電灯は目を開けてる。
けどなんか変だ。
いや変なのはいつもだけどそれ以上。
(どうすりゃいいんだ…そうだ)
俺は不本意ながらも電灯の携帯をカバンからとった。
「ワリイ、携帯借りるぞ」
「…えー…ファーストキスはちゃんとした人としたいよー…」
何度いっても変わらないようなのでスルーを決め込んだ。
話を戻すが、電灯の携帯で何がしたいかというと連絡を取ること。
電灯のよく知る人物なら解決法方がわかるかも知れねぇからな。
そうして探してみたが、俺の知ってる人はなかなか見当たらない。
(当たり前か…)
そう思い諦めようとした瞬間、知ってる人物の名前があった。
爆豪と緑谷だ。
爆豪はともかく、何で緑谷と連絡をとっているんだろうか。
何も接点はないはず…。
そういえば…電灯と緑谷はお互いに下の名前で呼びあってる。
どんな関係なのだろうか。
疑問になったが、とりあえず爆豪に電話をすることにした。
爆豪のことだからきっと中々出ないもんかと思いきや、ワンコールで出た。
「…何のようだ。ビリビリ」
「あ、爆豪。今電車の中で電灯がおかしくなってるんだが。
解決法ないか？」
「……」プツン
「切れた…」
『お次は〜○○駅〜○○駅〜』
「ついちまった…」
とりあえず降りるか。
俺は電灯をおんぶした。
そのとたん、固まってしまった。
考えようとしなくても考えてしまう。
「おんぶはやめよう…」
色々あたっちまう…察してくれ。
残された手段は…
「これしかないか…」
俺はしかたなく横抱きをした。
いわゆる「お姫様抱っこ」だ。
持ち上げたら電灯は手を俺の首に回してきた。
「轟くん…」
耳元で囁かれ、ピク、と反応した。
夢の中で俺がいるのか…
ちょっとドキドキした。
でもその前に降りないと。
俺は電灯を抱えながら電車を降りるのであった。
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のまーん(プロフ) - 千々さん» おけまる (2019年8月22日 14時) (
レス) id: 40246c291e (このIDを非表示/違反報告)
千々 - え、ねえねえ、どうやったら文字のリンク張れるの？ここで雑談まずいから談話室の方来てよ。 (2019年8月22日 11時) (レス) id: 787908e789 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るぅ | 作成日時：2019年8月8日 21時
