エマとギルダは語る （エマ、ギルダ） 【約ネバ短編集】 ページ13
エマ「あたしゃ反省したよ。」
ギルダ「……何、急に？」
エマ「さっきクリスと農園見に行ったらさ、」
ギルダ(あぁ、あの時の……)
エマ「本当に立派な農園になってたんだよ。クリスの他にも小さな弟妹達もお手伝いしててさ、みんな……笑顔で……私に……グスッ……」
ギルダ「どうしたの？なぜ泣く？」
エマ「ズズー！……すごく純粋な笑顔で手を振るんだよ。このトマトスゴいでしょ、みんなで……食べようねぇー……て。えっぐっ……」
ギルダ「ちょっとエマ、涙と鼻水で顔が……もうハンカチ貸すから、ほらチーンして！」
エマ「ズビィーーン！……ズルッ。」
ギルダ「……汚いなもう！それで何で泣いてるのよ！？」
エマ「あの純粋な目で見られて気づいたの！今の私って……ヤバくない！」
ギルダ「あぁ、汚れているって事？」
エマ「汚れてないよ！ちゃんとお風呂入って……一緒に入ったよね！」
ギルダ「私が言いたいのは心の事よ。」
エマ「余計ダメなヤツだよね、それ！……ほら私って最近……何て言うか、妖艶？な目でレイを見つめていて……こんな感じで、うっふん。」
ギルダ「おぇ！」
エマ「おぇ！？ 何で！？」
ギルダ「いや、何が悲しくてあんたの流し目なんか……汚れる、汚れるよ！見ちゃった私が！私に謝れ！」
エマ「わかった！もう一辺一緒に風呂入ろう！私が洗ってあげるよ！背中をグォシグォシと力強く洗ってあげる！」
ギルダ「嫌！背中の皮が剥がされそう！てか、何の話なの！」
エマ「だから！……私が最近レイの事その……艶かしい目で見てたでしょ。」
ギルダ「……で？」
エマ「弟妹達の教育には悪かったかなぁって、ねぇ。」
ギルダ「……エマ。」
エマ「何？」
ギルダ「レイを見るあんたの目、まるで野良鬼を狩る時の“殺る気”の目だったよ。」
エマ「……え？」
ギルダ「エマに見つめられてたレイ、脅えていたよ。喰われるんじゃないかって。」
エマ「喰わ……れ！？」
ギルダ「土色のような顔色のレイを見てあんた“可愛い”て言ってたけど、私には“美味しそう”て聞こえたよ。」
エマ「ギルダ、ちょっと何……言ってんの……」
ギルダ「わかってる、エマは悪くない。……ただ、あの旅が悪かったのよ。」
エマ「……旅？何で！？」
ギルダ「あの旅でエマは変わった！野生児になった！同時に……女子力が下がった。いえ無くなった！そう、皆無！」
エマ「皆無なの！？」
ギルダ「いつもいつもご飯作ってたのはレイでしょ！」
ヴァイオレットとジリアンは語る （ヴァイオレット、ジリアン）【約ネバ短編集】→←それはカンタタの糸のように （レイ、エマ、アンナ、その他） 【約ネバ短編集】
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ケントマイルド(プロフ) - わさびさん» 遅くなりましたが感想ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。 (2019年5月15日 21時) (
レス) id: a0b55a38da (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます！これからも応援してます！ (2019年5月14日 17時) (レス) id: a869eac88d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ケントマイルド | 作成日時：2019年4月27日 0時
