biohazard of Japan【小説企画】 (ページ8)

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七話貴崎真瀬ページ8

「あぁマシュマロ美味し。

此処に友人少ないからマシュマロ無かったらどうしようかと思ってた。」

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ほんの数時間前。

兄である真那斗に連れられやってきたPhoenix本部。

真那斗の方は、友人である桜ちゃんに新しく開発しようと思っている薬品の事で相談に行ったらしく、私はさしずめそんな救護隊員である真那斗の護衛(的なもの)という訳だ。

私としては全く、此処に用がある訳では無いのだ。

さてまあどうしたものかな、と。

桜ちゃんにマシュマロ作ってもらおうかな、なんて思いながら窓越しに映る自分の姿を見ながら歩く。

銀に近い白い髪に、同じく真っ白なコート。

なんて真っ白なコーデだ。全身白タイツ履いても違和感ないいやなんでもない

馬鹿なこと考えながら、暇潰しがてらふらふらと廊下を歩いていると

「...呻き声？」

いやよくよく聞いてみれば、外の"奴ら"と混じって聞こえてくるのは誰か魘されれいるような、そんな声。

なんだ、感染者じゃあ無いんだ。

ただ、何と無く。気になって扉を開けてみればそこには窓際で寝ている体格の良い男。

ただしかしその表情は、少し苦しそうに見えた。

「あーっと...この人どっかで見たことある気が...。」

確か同じ隊の天上さんが、なんか教えを請うてた気がする....。

悶々と名前が思い出せない状況が続きながらも、何か掛ける物はないかと辺りを見回す。

如何にも軍人のような、そんな簡素な部屋のテーブルに一枚、茶色のブランケットが無造作に置かれていた。

迷った挙句、そのブランケットを手に取ると少し魘されている男性のその逞しい身体にそっと掛けてあげる。

別に掛けようが掛けまいがなんてことはないのだが、ただ何と無くお節介心というのか。そんなものが働いただけである。

やっぱり私も子供だなぁとそんな事を思いながら部屋を出た。

きっと彼は強いのだろう

私みたいな子供じゃ手も足も出ない程に。

そう考えると背筋がゾクリと震えた。

「______あァ駄目だ」

彼の部屋の扉の前で、1人呟いた。

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「......ん、何か甘い匂いがする。

誰かお茶会的なのでもやってるのかな。

____そういえば、冬さんに勝手に抜け出してきたこと言ってなかったような...。」

ぶるっと身震いをして、季節外れのマフラーに顔を埋めると、甘い香り漂う方向へとふらふらと歩みを進めた。

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