biohazard of Japan【小説企画】 (ページ28)

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二十七話南都瑠依ページ28

冬さんに喝を入れられ、息をつく暇もなく感染者の駆除に向かう。

『自分だけが辛い、それは嘘だ』

先ほど冬さんに言われた言葉が頭の中を駆け巡る。

冬さんも確か、行っていた学校で自分1人生き残ったんやったか…。
それに、ジョージさんや、蒼さんも。
妹さんや彼氏さん亡くしたんやったっけ…。

他にも、誰かを亡くしてPhoenixに入った奴等やって少なくないはず。

皆悲しくて悔しくて、やっとれん気持ちやろうに。
それでも前に進もうとしとる。

それでも。
俺は妹の事が忘れられない事に腹が立つ。

さっき目の前に現れた女の子。
肩まで伸ばされた白い髪に、大きな瞳。
母親の遺伝でも受け継いだのか、妹は髪が白かったのだ。

身長から、性格から。
何もかも似てる。

｢あ、のさ。

名前、何て言うん？｣

討伐に向かう最中に、先ほどの女の子に聞いてみる。

｢？貴崎真瀬です｣

｢＿＿＿＿『ななせ』！？｣

｢いえ、まなせです。まなせ｣

｢＿＿＿＿あ…｣

まなせ…真瀬、か。

｢そっか…
こんなとこで何やけど、俺は西日本部隊の南都瑠依や。
よろしゅうな、真瀬ちゃん｣
｢はい、こちらこそよろしくお願いします！｣

そう言ってニコッと笑う真瀬ちゃん。
本当に…似ている。

俺の妹＿＿＿＿『ななせ』に。

腐臭がする玄関前に飛び込むと、たくさんの人が感染者を次々に薙ぎ倒していた。

銃を連射する者や剣を振り回す者。
遠距離から隙を伺う者等。

玄関前は騒然としていた。

その中に何の迷いもなく飛び込み、短剣と長刀で躊躇無く感染者を斬り倒して行く。

そんな中でも、俺の目線が相変わらず妹を探す目線に変わっているのには、心底腹が立つ。

そんな中で、一際身長の低い女の子を見つけた。
低い声を上げながら俺に近付いてくる。

そいつの身に付けていた服が、妹がゾンビ化した時の服装に似ていて。

｢＿＿＿＿七星(ななせ)ッッ！！｣

たまらず駆け寄ると、その後ろから武器を構えたPhoenixの誰かが、七星を殺そうとしてる。

｢…待って！
殺さんとって！頼むから殺さんとって…！｣

自分でも若干引くような悲痛な叫び声を上げながら、妹と思われるゾンビの前に立つ。

その人の放った攻撃が腕にかすったけど、そんなん気にならんかった。

｢…こいつ、多分…俺の妹やから…！！｣

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とりあえず瑠依の妹と絡ませたいノアです←

文字数の悲劇が押し寄せましたorz