biohazard of Japan【小説企画】 (ページ21)

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二十話貴崎真瀬ページ21

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しん...と静まり返る廊下を1人で淡々と歩いていく。

特に目的などないのだけれど、もう1時間とうに越えるほど歩き続けていた。

「なんでだろう...。

どうして此処に誰も居ないのか...ッ！」

持ってきたマシュマロも底を尽きた。

桜ちゃんのところに行こうと思ったけれど、桜ちゃんは不在。

部屋に食べ終わった食器が置いてあるだけだった。

ああもうこれなんていじめ......

マシュマロ不足で軽く苛々しながら、ロビーへ続く曲がり角を曲がると、

「........ありがとう」

聞き慣れない声と

「......冬さん？」

我が東日本部隊の隊長である冬さんが、見慣れない彼と一緒にソファへ座っていた。

どうやら片方の彼は、笑っているようだけどに涙の跡が残っている。

.....なんか重そうな話してるのかな

知っている人に会えた...！なんて気持ちは直ぐに吹っ飛び、入り辛い空気に包まれている。

「(....ああどうしようかな、此処で来た道引き返して馬鹿な真那斗を捜すのも良いけど、もう流石にマシュマロ不足は耐えられない.....。

ああやばい電球がマシュマロに見えてきたよ、禁断症状が出てるよ...っ！どうしよう)」

なんて一人で馬鹿な事を考えていると幸いにも、冬さんがソファから身を乗り出し此方に気付いてくれた。

「.....真瀬？なんでこんなとこいるの？」

「う...と、えっと....真那斗に無理やり....。」

真那斗の単語を出すと、納得したように頷く冬さん。
流石よく分かってらっしゃる。

「じゃあそんなとこにいないでさ！こっち来なよ！

そして一緒にお茶会へレッツゴー」

「いやごめんなさい話が見えないお茶会ってなに」

相変わらずの冬さんの言葉通り、角から出てくると、目の前の名も知らぬ彼がガタリと立ち上がった

「ん！？どうしたの？瑠依。」

「......嘘やろ」

どうやら心底驚いている様子で。

私の姿を見て、綺麗な瞳を大きく見開いたままその状態でポツリと呟いた瑠依と呼ばれる彼。

......いやいやいや驚きたいのはこっちデス。

「.....？あの、どうかしました？」

「ッ、いや、なんでもない。」

_____そういえば、瑠依って聞いたことあるかも。

確か、真那斗がその人の事話してたような気がする.....。

よくわからないまま、呆然とする瑠依さんと心配そうな冬さんと一緒に"お茶会"の場所へ向かった。

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文字数の悲劇