biohazard of Japan【小説企画】 (ページ19)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:32,098 hit

十八話南都瑠依ページ19

半ば無理矢理連れてこられたお茶会。

明石さんはジュースを買いに行ってしまって。
アップルパイを挟んだ向かい側には真那斗だけ。

｢で？お前、何あった訳？｣

椅子に座ってボーッとしていると、不意に真那斗から声をかけられた。

あーそうか…俺また…。

｢…妹、見たけん｣
｢へぇ｣
｢へぇ、って…｣
｢いや…よく分かるもんだな、って｣
｢当たり前やないか！｣
思わずそう叫ぶと、真那斗も酷くびっくりした顔をしてた。
ごめん、と言って再び縮こまってしまう。

｢お前さ…妹の事そんなに好きなのか｣
頬杖をついて隙を伺うように聞いてくる真那斗。

｢…勿論。
お前が真瀬ちゃんの事を思っとるくらい好きやで｣
｢ふぅん…｣

しばらくの沈黙。

その空気に耐えられなくなって何か言いかけようとすると、真那斗の方から口を開いた。

｢…あんま、妹の事に固執するな｣
｢＿＿＿＿！？｣

聞きたくもない言葉。

｢お前に何が分かるんや！
お前にはまだ『生きてる』妹がいて、そらもう幸せなんだろうけどな！

俺には妹がおらんと、死んどるのも同然や！｣

＿＿あんまり言いたくはないけど。

俺の両親は俺等が小さい時に亡くなってて。
俺には妹しかおらんかった。
それくらい好きやった。
何をするにも一緒。
何が何でも守るって決めたはずやった。

なのに、こんな。

｢お前等に…俺の気持ちが分かってたまるか！｣

そこまで言って、やっと気が付く。

真那斗も既に黙り込んでて、何と返せばいいのか分からないという具合の顔をしてる。
気が付けば皆集まってて、びっくりした顔を見せたり、顔を伏せたり…。

＿＿やってしまった。

｢…ごめん｣

そう言って、逃げるように部屋を出る。

その瞬間に、不意に零れる涙。

｢…やってもーた…｣

また1人。
俺の傍にいる人が減っていく。

｢あーあ…｣
はは、と乾いた息を漏らし、真っ赤になった顔を体育館座りをした足の中に埋めた。

------------------------------------------------------------
ごめんなさい自分勝手で…。
あと、真那斗くんお借りしました…！
そして真那斗くんに暴言…本当に申し訳ないです(土下座)

情緒不安定なんですかね←

どなたか瑠依の話を聞いてくれるとありがたいです…！