biohazard of Japan【小説企画】第四弾 (ページ10)

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10話元城陵ページ10

福島に着いたころにはもう桜さんも大人しくなって居て、改めて視線を向けるとグッスリ眠ってしまって居るようだった。

右手と左足の骨折。
4階から飛び降りたせいで負った傷はメンバーの足手まといになると言うことで桜さんは待機です。
……利き手は無事だからいいだろと言って居ましたが、歩けないのなら大人しくして居るべきです。
その代わりに僕は桜さんにあるお願いをしてこの場所から離れました。

ワザと、仲間達とはぐれたように見せかけた。
いや、実際離れたんですが。
できるだけ自分自身の判断でその場から離れるようにして居るんです。
個人行動が好きなので。

これも命令ですし、緊急時でなければ合流することは無いでしょう。
途中、持ち出してきた桜さんの持っていた書物を開くとラテン語で書かれた自筆文字が綴られて居た。

【裏切りや重要箇所の爆破によって任務は困難を極めて居た。
しかし、ある方法によって幸せな世界へと戻ることができたのだった。
その方法とは＿＿＿】
「何故、ここで破れているんでしょうか」

この書物の内容はまるで僕達の待遇と同じでは無いか。
詳細こそは書かれて居ないが大まかな流れはそのままだ。
流石にこの著者がバイオハザード化の犯人だとは言わないが、ここまでそっくりだと他の誰かがこの内容を元に僕達を駒にして楽しんで居るだとしたら？
「許せませんね……」

開いていた書物を閉じ、荒れ果てた土地を見つめる。

ここにやってきた生命はモノクロの景色を見ることになるのだろうか。
そう思えるほど、殺伐とした光景だった。

原発の爆発とは、派手なことをするものです。
そんなことをしては簡単に自分の居場所がばれてしまうと言うのに。
まぁ、それが目的だとかの話であれば構いませんが。
コンパクトなままにしていた大鎌を通常サイズに戻し、肩にかけるように持ち直す。
ここでどんな指示が降りるのか、そしてこれからの展開が楽しみですね。

「…なんて、呑気なことを言えるのも今だけでしょうね」
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((((単独行動))))
見つけなくていいです！
なのでどなたかこれから裏切る予定のある方は桜をどうぞ使ってください！()
自分でもひどいこと言ってる気がする……。