biohazard of Japan【小説企画】第四弾 (ページ9)

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9話貴崎真瀬ページ9

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思考が上手く纏まらない。

ふわふわ浮いている感覚がずっと続いて、吐き気がする。

「真瀬。」

ふっと、上から聞き覚えのある声。

感覚がわからない中、上を向くと、ぼやける視界の中、私と似たような顔立ちをした男が見下ろしていた。

「だれ、」

発した声は、掠れていて

自分の耳に届くことは無かったけど、目の前の男は、悲しそうに微笑んでいた

「お前を迎えに来たんだよ、真瀬。

真那斗は失敗だったからね。

_____俺ならお前を最後まで護る事が出来る。」

「まな、と」

「俺は真那斗じゃないよ。真瀬。

俺はお前のお兄ちゃん(マスター)。」

お兄、ちゃん

真那斗、

違う

この人が、本当のお兄ちゃん

「あ、え、？」

「.....実験は、完璧に成功したみたいだね。

記憶の混乱と、意識の白濁。

そして、この目が特徴だ。」

ぐっと顎を持ち上げられ、目線を合わせられる

目の前の目は、嬉しそうに細められた。

「嗚呼、綺麗な"紅い色"だ。

お前が居れば、俺の願いは叶えられる。

さあ、真瀬。俺と一緒に此処から出よう。」

「......や、だ。」

口から勝手に滑り落ちた言葉

今何を思っているのかわからないし、自分が何をしたいのかわからない

此処がどこかもわからない

けど、行ってはいけないと身体が拒否反応を起こしている。

「真那斗、が、」

「.....なんでお前は、いつもあんなやつの事を、.....。

あんなの、俺の失敗作だ。

兄である俺だけが、お前を幸せにできる。」

ぎゅっと、手を掴まれ、ふわりと抱かれる。

柔らかな香りが広がって、益々頭がぼーっとしてくる。

ああ、ふ、ゆさん

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"助けて。"

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真瀬ちゃんは、謎のお兄さん第二号☆に連れられ(恐らくは)福島へ向かいます。

真那斗がやってた人体実験(的なもの)が成功しちゃいますた。

出来れば、そう簡単に助けないでください。(矛盾)

でも助けに行こうとしてくださると嬉しいです((

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