50話 結城謙次 ページ50
キャンプに保管していた小型飛行機4機が飛び立つ。
訓練で幾度か戦闘機などの操縦はしたが、
この感覚は初めてだ。
これが、死に行く、……特攻するという事か。
「_____っ、行け!!」
僅かにだが、蓬野隊長の声が聞こえた。
ちらっと下の方を見て、右手を額に添えて敬礼して
みせた。
_____葵は、結局どうしたのだろうか。
敵陣に突っ込む覚悟をしつつ、心の何処かでそれを
思っていた。
…いや、そんな事でくよくよしていられない。
全国部隊隊長の心意気を見せてやる。
黒い煙が棚引く福島原子力発電所。
その区域の中央に、
何かを爆発させて無理やり開いたと見られる土地に
そのミサイルは発射準備で構えていた。
そこを目掛けて速度を最大にし、突っ込む……!!
一本の操縦ハンドルを両手でグッと掴み、
それを一気にガシャンッ、と奥に倒した。
キイィン、と耳鳴りがする。
機体がガタガタと揺れる。
風の影響で、目は薄っすと開くことしか出来なかったが、そのミサイルは確かに視界に捉えていた。
「行けぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ────!!」
自分の声は暴風に掻き消され、ところどころ聞こえなかったが
ドォォォォォォォン
その爆発音は確かに耳に届いた。
その時、謙次は確かに何かを言っていたが、私にはよくわからない。
また、謙次の心持ちもわからない。
だが、脳裏を駆け巡る走馬灯の中で
きっと、
、
「_______」
、
___隊員全員の笑顔に涙を流していた事だろう。
【Phoenix、全隊員死亡】
Thanks for you.
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歴史筆頭カープお山田@日本史は命(プロフ) - ノベルナイトさん» 了解です! (2016年3月29日 13時) (レス) id: 24692103dd (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@日本史は命さん» 僕の蒼い記憶の試作品をコピーして、貼ってくれませんか?滝汗 (2016年3月29日 13時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
歴史筆頭カープお山田@日本史は命(プロフ) - ノベルナイトさん» はい!います! (2016年3月29日 13時) (レス) id: 24692103dd (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@松陰先生命さん» カープさん、いらっしゃいますか? (2016年3月29日 12時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@松陰先生命さん» 番外編の更新はいつ頃出来そうですか? (2016年1月19日 17時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
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