24話 明石刹那 ページ24
何故だか、何かに射抜くような目線に動けなくて、
私はその場で敵を倒せなくて。
思わず、近くで戦っていた帝に助けを求める。
「助けて……帝……」
彼の持った銃が火を噴いて、私を囲んでいた敵を瞬殺する。
「刹那危ない!!!」
直後、パン、と乾いた音が響いて、吹っ飛ばされたのは
「みか、ど…?」
ガシャンと派手な音がして、瓦礫に帝が埋もれてしまう。
すぐさま駆け寄って瓦礫をどかす。
蘇る記憶、嫌な予感。
まさか、なんて。そんなことを思っちゃいけない。
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ、なんで私なんか庇ったの!?
「帝、!!帝!!」
涙なんて止まる訳がなかった。
「…ねぇ、」
返事をしてください。
私を見て。冗談だって言ってください。
負けるわけないだろって笑って。
「皇、」
私は、なんで生きてるの。
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亡骸を抱きしめて、誓う。
「アナタの死を、無駄にはしないから」
だから、一つだけ言わせてください。
「ありがとうございます、帝。
こんな私でしたが、実は貴方の事、好きでした」
そっと手袋をとって、手にはめる。
…少し大きいけど。
無理やり口角を上げて立ち上がる。
「……貴方に助けてもらった命、無駄にはしません」
そのまま振り返らず、走った。
・
脳裏に浮かぶ彼の顔と、黒髪迷彩服の彼の此方に向けていた銃口を思い出して____。
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歴史筆頭カープお山田@日本史は命(プロフ) - ノベルナイトさん» 了解です! (2016年3月29日 13時) (レス) id: 24692103dd (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@日本史は命さん» 僕の蒼い記憶の試作品をコピーして、貼ってくれませんか?滝汗 (2016年3月29日 13時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
歴史筆頭カープお山田@日本史は命(プロフ) - ノベルナイトさん» はい!います! (2016年3月29日 13時) (レス) id: 24692103dd (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@松陰先生命さん» カープさん、いらっしゃいますか? (2016年3月29日 12時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
ノベルナイト(プロフ) - 歴史筆頭カープお山田@松陰先生命さん» 番外編の更新はいつ頃出来そうですか? (2016年1月19日 17時) (携帯から) (レス) id: c9d0da5f55 (このIDを非表示/違反報告)
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