▼ 先 輩 は 意 地 悪 ＃Ryosuke.Y

▼ 嘘 ページ26

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休み時間、本を借りに図書室に来た



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何を借りようかと、探し回ってると目に入った妖怪物が置かれてる本棚



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そう言えば、先輩妖怪好きって言ってたな

借りて...みようかな


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なんて、何考えてんの

と、戻ろうと振り返ると



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どんっと、誰かにぶつかってしまった



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「す、すいませっ...」


と、顔を上げて相手を見れば



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涼介「Aも妖怪好きなの？」


って、先輩が立ってて



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慌てて視線を下へ逸らす



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そんな私の態度に、先輩は




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涼介「なんで目、逸らすの？」



と、そう言って



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涼介「こっち、見ろよ」



と、顎を持たれて無理やり顔をあげられる




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久しぶりに近くでちゃんと見た先輩の顔は、やっぱり綺麗で格好良くて



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忘れなきゃいけないのに

先輩への好きが、溢れてきてしまう



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もう、これ以上居たら

先輩に‘好き’って言っちゃいそうで



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「わ、私もう行きますね...!!」



って、この場から去ろうとそう言って、先輩の横を通り過ぎた



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けど、ぱしっと腕を掴まれて

壁際に追い詰められる



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涼介「何で逃げんの」




「に、逃げてません...」



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涼介「嘘、最近何で俺の事避けてんの？」




「そ、それは...」



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と、先輩を見ると

悲しそうな、そんな表情で



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ずるいよ、先輩

そんな顔、彼女以外の女の子にしちゃいけないんですよ



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誤解されちゃいますよ

もしかして、私が来なくなって寂しかったのかな



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なんて、そんな事あるわけないのに




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「他に...好きな人が出来たんです」




涼介「嘘」



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「ぅ、そじゃないです」




涼介「誰、知念？」




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そう聞く先輩の顔はやっぱりどこか悲しそうで、何でそんな顔をするんですか



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諦め、られないじゃないですか



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「も、う行きますね！」



この場に居るのが耐えられなくて、そう言ってその場から離れた




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