日常1 ページ1
今僕は困った状況にあることを報告します。
「A…♪おいで」
「Aくん、おじいちゃんじゃよ〜♪」
凛月先輩と零おじいちゃんに捕まりました。この2人に挟まれて、結構経つ。
「は?何で兄者がAのおじいちゃんなわけ?Aは俺の弟なんだけど?」
「ふむ、Aくんが凛月の弟なら我輩の弟にもなるのう♪A〜、お兄ちゃんじゃよ。」
すると、凛月先輩がこっちにおいでと言って引っ張って抱きしめられた。
「Aは俺だけの弟だもんね……♪」
『………………。』
何と答えるのが正解なのか、今の心情を言うのならば、無である。この状況をどうすればいいのか考えなければならない。
その時、
「やっほ〜、Aくんと朔間先輩と弟くん?」
もっとややこしくなりそうな先輩が来てしまった。羽風先輩である。
「2人とも、俺とAくんはこれからデートの予定なんだよね。だから、弟くんその腕離してくれると助かるな〜?」
デートなんて知りません……。紫之ちゃんと友ちゃんのところに帰らせて…。
「「嫌(だ/じゃ)」」
息ぴったりに2人は言う。さっきまで喧嘩していたのを疑うほどだ。
「凛月、絶対Aくんを離してはいかんぞ。」
「そんなの、当たり前じゃん。」
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
手芸部部室にて
「んあぁぁぁぁぁぁ!?」
「うるさいよ、影片!静かにしたまえ!」
外を見て叫んだみかを作業をしていた宗が叱る。
「た、大変や。お師さん……。Aが攫われてまう!」
「何!?それは本当かね!?」
みかの言葉に宗が焦って窓を見る。
「凛月くんと朔間先輩が守ってるみたいなんやけど……」
「羽風……!また、Aを性懲りもなくデートに誘うつもりかね……。」
宗が窓に手を掛ける。
「お、お師さん。ここから飛び降りるつもりなん!?」
「Aが助けを求めているに決まっているからね!!行くよ、影片!」
宗は勢いよく飛び降りてしまう。
「あか〜ん!!!!お師さん、Aのことになると我を失うんやから……俺も行かへんと」
みかは走って昇降口に向かって走り始めた。
これが日常茶飯事です。
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作者名:もか | 作成日時:2022年7月20日 21時