憧れ【Valkyrie】 (ページ41)

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色ページ41

「HaHa〜‪☆おはようございます。」

人が少ない教室で可愛い声が入口から聞こえてくる。

この教室でまだ話すことのできていないクラスメイトの1人。
春川宙くんだ。

「春川くんおはようございます。」

『春川くん、おはよう。』

「はい！2人ともおはようございます。」

挨拶をすると、にっこり笑って春川くんは挨拶を返してくれる。しかし、僕の方を見ると悲しそうな顔をした。

「Aちゃん、大丈夫です？今日はいつもより悲しそうな『色』がいっぱいな〜。宙は心配です。」

『えっ…そういう『色』してる…？』

「はい！Aちゃんからいつも薄ら見えていました。今はいつもよりはっきり見えるな〜」

春川くんの言葉にドキッとしてしまう。

「でも、つかちゃんとゆうちゃんの2人と話している時は幸せそうな『色』でいっぱいです。」

「そうなのですか？」

近くにいた司が聞くと春川くんは頷く。

｢見ている宙も幸せになっちゃうほどな〜！｣

そんなに僕はわかりやすいのだろうか…。

…いや、春川くんだからこそわかるんだろう。

司が1歩前に近づいてきた。

「A、今は言えないのかも知れませんが、辛い時は私に言ってくださいね。」

「宙もいます！だから、無理しないでほしいです！」

2人がそう言って優しく頭を撫でてくれる。

『ありがとう。』

少し、心が軽くなった気がした。