憧れ【Valkyrie】 (ページ29)

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伝えたいことページ29

次の日
昨日は斎宮先輩が衣装を何着も着せてくれたのだが、こんな可愛い衣装僕が似合うのかって思う程フリルがたくさんの衣装だった。

でも、斎宮先輩の衣装が着れて幸せだったし、フリルいっぱいでもいっか……と考えながら歩いていると、

｢A〜！おはよう。｣

｢おはようございます…♪ Aくん｣

友ちゃんと紫之ちゃんが手を振って待ち合わせ場所で待っていた。
さっきまで笑顔で手を振っていた友ちゃんが急にしょんぼりした顔になる。

｢A〜、聞いてくれよ……。俺の女神が女神じゃなくて変態仮面だったんだ〜……。｣

｢何日か前に出会ったみたいなんですけど……友也くん、思い出す度ずっとこうなんです……。｣

『えっ、あの時見た劇の綺麗な人のこと……？』

うん……と友ちゃんが頷きながらもぶつぶつと独り言を言い始めた。

｢あっ……！友也くん、それも大事ですけど、もう1つ伝えなきゃいけないことがありますよ！｣

｢……！！そうだった……！｣

そう言いつつ、2人がじーっと見つめてくる。

あれ、なにか伝えることがあるって言ってたのに……？

すると2人で顔を合わせ、嬉しそうに笑う。

｢Aくん、Valkyrieに入れたんですね……♪｣

｢すっごい幸せそうな顔してるもんな。｣

『えっ……そんな顔に出てる？っていうかわかるの！？』

｢もちろんです。Aくんがとても幸せそうな時はValkyrie関連ですから…！｣

紫之ちゃんが微笑みながら言う。

｢AがValkyrieに入れなかったら、Ra*bitsに誘おうかと思ってたんだけど……大丈夫そうだな。｣

『ラビッツ？？』

｢僕たちのユニット名なんです…♪それで、Aくんに伝えなくてはいけないことというのは……｣

紫之ちゃんがそう言い、友ちゃんが1歩前に出て、僕に近づいてきた。

｢俺たち、今日ドリフェスのA1に出るんだ。全然形になってないし下手かもしれないけど、Aには見てもらいたいなって……｣

『もちろん…！友ちゃんと紫之ちゃんのライブみたいな。』

真剣な表情をする2人にそう伝えると、2人はありがとうと言って嬉しそうに笑った。

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｢Aは中学の時から発音弱いよな｣

｢そこが可愛いですよね……♪｣

『これでも悩んでるんだからね…！』

2人が顔を見合わせてから、僕を見て言う。

｢｢そのままで大丈夫(ですよ)｣｣

だから、なんで皆そう言うの……