憧れ【Valkyrie】 (ページ16)

今日:128 hit、昨日:10 hit、合計:159,004 hit

不意打ちページ16

「3人とも私のことをお忘れになっていませんか…！？」

司くんが僕たちを見て言う。忘れていた訳じゃないけど、3人でずっと話してしまったことに非はある。

『司…ごめんね…忘れていた訳じゃないんだけど…』

「あっ、忘れていなかったのならいいのです…！A、そんな悲しい顔しないでくださいっ！」

急に焦ったように言う司に恐る恐る聞く。

『大丈夫…？司怒ってない？』

「怒ってませんよ。少しJealousyを感じてしまっただけですので…」

発音の良さにびっくりしてしまう。すごいなぁ。

『そっか…！良かったぁ…。』

「こらー！また、目を離すとイチャつき始めるんだから…！」

「お父さんは許しません…！」

ひなたくんとゆうたくんが会話に入ってくる。
ていうか…僕、男だからね…。

「うるさいぞー！庶民共。少しは静かにできないの！？」

急に声が聞こえ振り向けば、ピンクの髪にくりくりの可愛い目…。天使みたい。

『か、可愛い…』

一言、言葉をこぼしてしまう。

「よくわかってるな！そこの庶民！特別にボクの身の回りの世話をやってもいいぞっ♪」

天使のような子は可愛く言う。

「あー…Aくんに可愛い人認定されちゃったか…」

ゆうたがそう言葉にすると司が食い気味に聞く。

「可愛い人認定って何なのですか…！？」

「それはね。司くん、Aくんは可愛いのがとーっても大好きだから、可愛い子には甘々になっちゃうんだよね。」

「なんと…！それは困りますね…。桃李くんと揉めてしまった際にAくんが桃李くん側についてしまったら勝ち目がありません…！！」

悔しそうにする司を見てゆうたは思った。

司くんも可愛い認定されているはずなんだけどね…と。

一方、Aと桃李は

『身の回りのお世話係っていうより…友達になりたいな…！えっと桃李くん…？』

無理かな？と聞いてみると桃李くんはうっ、と少し考えたあと…

「しょ、庶民と友達になるなんて高貴なボクには必要ないけど…と、友達になろうなんて言われたの初めてだし…なっ、なってやってもいいんだからねっ！」

特別だぞっ！と言う桃李くん。可愛い子と友達になれた嬉しさで飛び跳ねてしまう。

『やっ、やった！やったよ！司、ゆうた、ひなた！』

振り返り、友達になれたことを報告する。

「「「それは不意打ちすぎる(よ／ます)」」」(いろんな意味で)

3人とも両手で顔を覆っていた。意味がわからず、頭に？が浮かぶばかりだった。