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水上side

雨宮がいなくなってすぐ教室に来た後輩3人に囲まれ
昼食を摂ることになった
いつもなら近くにいる鋼達も今日は遠慮したのか
自分達の席で3人で話していた

「雨宮先輩とおんなじクラスやったんですね」

1番最初に口を開いた隠岐は少し意外そうに話した
「まぁな」と返し弁当の中の卵焼きを口に入れた
隠岐が誰かに興味を示す方が俺からすれば意外だった

「ボーダーん時は
 あんま笑わへん人なんかと思ったんですけど
 結構明るい人やったんですね」

「しかもS級とかめっちゃ強いやん
 緒音ちゃんのお姉さんなんやっけ?」と
付け足す隠岐にすぐに2人は食いついた

「あの人S級なんスか!?」
「はい!お姉ちゃんなんです」

「元気やなぁ」と隠岐は笑い
雨宮について同い年の2人は話し始めた
海と緒音ちゃんは同じクラスだと
言っていたことを思い出し仲が良いのも頷ける

緒音ちゃんの言う"お姉ちゃん"は
学校でも同じままなのかボーダーでは違うのか
少し気になるところであったが
この前見た時は同じように見えた

「理想で自慢のお姉ちゃんなんです」

そう言って笑う瞳に嘘など混ざっておらず
言葉のままの意味なのだろうなと思った
ただ俺からすれば雨宮はこの子の
"理想"や"自慢"といったものに
なろうとしているようには見えなかった
姉妹にも色々あるんやなぁと
自分には経験のない感覚だった

「そういえば雨宮の使っとるブラックトリガーって
 どんななん?」

ふと疑問に思ったことだった
あまり聞いて良い内容ではないかもしれないと思ったが
誰のブラックトリガーなのか聞くよりは
マシだと思い言葉にした

「私も知らないんですよね
 訓練してるとこ見たことなくて
 防衛任務も1人でやってるみたいなんです」

言われてみれば雨宮がトリガーを使っているのを
見たことがなかった
合同の防衛任務に
就いたことがないというのもあるだろうけど
まず雨宮Aという人物について
ボーダーでは情報が少ない
雨宮のことはB級上位でも知らない人の方が多い
うちの隊長のイコさんも
この前ランク戦ブースでたまたま会ったのが
初めてだったようで驚かずにはいられなかった
雨宮Aは分からないという結論しか出せないのだ

勘違いだけはしない→←・



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作者名:lei | 作成日時:2023年9月15日 23時

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