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「サランさん、行きましょう」
「私やっぱり、」
だめだよ、やっぱり行けないなんでだめだよ。
私が困る、このどうにもできない気持ちを終わらせてほしい。
ようやくジミンさんの言っていたことが少しわかった気がする。
テヒョンさんのためと言いながら、結局は自分のためになっていた。
これが私の使命になっていた。
「大丈夫です、行きましょう」
優しくそういうとサランさんはわかったと言って、私の後ろで歩幅を合わせた。
きっとメンバーさんもみんなこんな気持ちなんだろうな。
会わせたくないという心とは裏腹に、楽になりたい気持ちを抱えているんだろう。
本日二度目のチャイムを鳴らすと、何も言わずにオートロックが空いた。
エレベーターに乗り込み、玄関前まできた。
ドアノブを持つ手が震える。
行こう、
「・・・お邪魔します」
「やっぱりAだ、ジミナ何も言わずにオートロック解除するから誰かと思った」
「・・・テヒョンさん、」
私の後ろで隠れているサランさんにテヒョンさんは気付いていないようだった。
「連絡なんで返してくれないの？ちょっと怒ってる」
むすっとしているテヒョンさんの後ろに、こちらに背を向けて壁に寄りかかっているジミンさんが見えた。
「・・・テヒョンさん、やっと幸せ連れてこれました」
サランさんの後ろに立ち、彼女の背中をポンっと押した。
「テヒョナ」
テヒョンさんは心臓が止まったように固くなった後、ゆっくりとサランさんに近づいた。
「・・・サラ、ン？」
「うん、うん、」
その返事を聞くか聞かないかくらい早いスピードでサランさんに詰め寄ったテヒョンさんは、強くサランさんを抱きしめた。
「な、んで？なんでサランがいるの？」
「ごめんねテヒョナ、待たせてごめんね」
「いい。いいから、」
大粒の涙を流すテヒョンさんは真ん前に立ち尽くす私なんかこれっぽっちも見ていなくて、
テヒョンさんを強く抱きしめ返すサランさんもまた、涙で震える声で何度も「テヒョナ」と呼んでいた。
2人が玄関の中にいることを確認して、ドアを押した。
ゆっくりと閉まっていくドアに隠れて、ぎゅっと目をつぶる。
さよならテヒョンさん、
さよなら私の初恋、
あんなに楽になりたかったはずなのに、いざとなるとなんでこんなに胸が痛くて仕方ない
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●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» なんでいつもそんなに嬉しいこと言ってくれるんですか！笑 本当にありがとうございます！ (2018年2月18日 0時) (
レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - ●さん» じっくり読み返してつくづく思ったのですが、このお話、本当に名作だと私は思っています^^私、twitterでも占ツクでもかなりの数のお話を読んでますが、本当に素晴らしい作品だと思っていますのでこれからもじっくり読ませていただきますね^^ (2018年2月16日 16時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» いつも本当にありがとうございます！少し物語をサラサラ〜と進めすぎた感じが否めませんが、ここからどうにか頑張ります 笑！ (2018年2月16日 14時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 1から読み返して来ました^^テテ、どうなるのかな？更新とても楽しみに待っております^^ (2018年2月16日 12時) (レス) id: 35241c8ff2 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 胸がぎゅっと苦しいのがずっと続いてます( ；∀；)はぁ...どうなるのかな…更新楽しみに待っております！！ (2017年12月10日 6時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：● | 作成日時：2017年12月3日 20時
