37-ＪＭ- ページ36
「A？！」
頭から後ろに倒れたAを起き上がらせようと詰め寄ると、どいてとテヒョナに肩を掴まれた。
「・・・テヒョナ、俺」
「わかってるから、後でいい。とりあえず家まで運ぶから」
俺の方を一度も見ることなく、Aを抱えたテヒョナはスタスタと歩いていってしまった。
以前預かったままになっていた鍵でオートロックを開け、Aを部屋に運ぶ。
なんでお前が持ってるんだとでも言わんばかりに、テヒョナは目を丸くして、初めて俺の方を見ていた。
「多分風邪、すごい熱いから」
ベッドの横に座って、Aのおでこに手を当てながらテヒョナが呟いた。
「・・・そっか、よかった。薬探して見る」
「うん、ありがと」
薬がしまってありそうな引き出しを開けると、3つ綺麗に包まれたプレゼントが並んでいた。
胸がぎゅっと掴まれたように苦しくなる。
ああ、だめだ。また俺は逃げようとしている。
「テヒョナ、俺Aが好きだよ」
テヒョナに向けた言葉を自分に言い聞かせた。
「ごめん。
でも好きなことは謝らない。これはさっきお前を送り出した分」
「・・・ああ、」
「怒っていいよ。でも譲らない」
「怒れるわけないじゃん。
こうしてくれて、少しホッとしてる」
「なんで、」
「やっぱ勝負は正々堂々やらなきゃ」
スヤスヤと眠るAの頭を撫でながら、微笑みを浮かべたテヒョナはあまりにも綺麗だった。
それに比べて俺はあまりに泥臭い。
悔しさを通り越して、もう笑ってしまう。
「ははっ、」
「何笑ってんの？」
「違う違う、なんか俺ら全然違うなと思って。
それが嫌だったのに、もういいやって」
「わけわかんないけど、違うから俺ら親友なんだろ」
親友、
そう俺らは親友だよ。これからもずっとそうだ。
だからテヒョナ、
俺もお前と戦って見たくなった。
「負けないよ、俺」
「俺も。」
心変わりなんて、いつの時代だってあるのに、
それを受け止めることは心が変わることよりも難しい。
それを容易に受け止めてしまうお前は
やっぱり俺の親友だよ。
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●(プロフ) - ぐう 大好きさん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととてもがんばれます！: ) (2017年11月22日 0時) (
レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
ぐう 大好き - 面白いです！これからも、更新頑張ってください！ (2017年11月20日 14時) (レス) id: fb77e59d2e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 描写がとても綺麗な文章で映画のワンシーンの様でした。とてもとても素敵なお話ですね。これからも更新楽しみに待っております(*^ω^*) (2017年11月10日 19時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» 惹き込まれるなんて褒め言葉が過ぎて、バンザイで喜んでます！読んで下さって本当にありがとうございます！！ (2017年11月9日 11時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 惹き込まれてしまいました。更新楽しみに待っております。 (2017年11月8日 11時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファサファサ翼 | 作成日時：2017年10月24日 22時
