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『A、大丈夫だよ』
「っ、ジ、、ナ」
『また泣かせちゃったね。ごめんね、今どこ？』
「家に、向かって、・・歩いて、る」
『うんわかった。すぐ行くからちょっとだけ待てる？』
「ご、めん」
『うん大丈夫、大丈夫だからA。泣かないで、俺が行くまで泣かないで』
すぐだから、そう行ってプツリと切れた携帯を握りしめたままアスファルトに座り込んだ。
明日休みでよかった。
こんな顔で会社行ったら、また心配かけちゃう。
私の居場所は、テテのところだったのかな。
行くあてのない孤児のようにさまよいすぎたせいで、いつの間にか戻るところもわからなくなってしまった。
テテの近くにいるだけで幸せだった。
それがいつの間にか強欲になって、それ以上を求めてしまった。
手に入るわけがないと分かればわかるほど、それが欲しくなって。
休日2人でコーヒーを飲みながら映画を見たり、一年に2回は旅行に行って、ただ手を繋いで隣を歩きたかった。
背中ばかりを追いかけるのがいつの間にかあんなに苦しくなって。
テテの横で一緒に歩んでいける彼女がうらやましかった。
私の方が先に出会ったなんて言い訳を何度も繰り返していたのだって、ただ彼女がうらやましくて恨めしかっただけ。
惨めだ本当
「・・・ジミナ」
「もうこんなとこ座ってないで。行くよ」
「どこ行けばいい？」
「家帰んの。風邪引く」
「違う、私どこ行けばいい？」
「だから家に、「この前私はもう大人だって言ったでしょ」
「うん」
「もう大人なのにね、こんなに苦しくさ、自分の居場所もわからなくなってさ、」
「ん」
「本当・・・どこ行こうね、」
「これから先いくらでも見つかるから。それでも居場所がないなら、戻るとこに俺がいつでも待ってるから」
「見つかるかな、」
「見つかるよ、見つけてあげる。俺がいるんだよ、心強いでしょ？」
「うん、最強」
「じゃあ帰ろ、今日は戻っておいで」
気づいたら涙が止まっていて、
握られた左手は随分と冷たくて、
「ジミナの手は小さくて冷たいけど、心が大きくてあったかいね」
「なにそれ笑、嫌味？」
「褒めてんの。後ねジミナ」
「うん、なに？」
「鼻水垂れてる」
「いやバカ、先言え。超恥ずかしい」
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●(プロフ) - ぐう 大好きさん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととてもがんばれます！: ) (2017年11月22日 0時) (
レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
ぐう 大好き - 面白いです！これからも、更新頑張ってください！ (2017年11月20日 14時) (レス) id: fb77e59d2e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 描写がとても綺麗な文章で映画のワンシーンの様でした。とてもとても素敵なお話ですね。これからも更新楽しみに待っております(*^ω^*) (2017年11月10日 19時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» 惹き込まれるなんて褒め言葉が過ぎて、バンザイで喜んでます！読んで下さって本当にありがとうございます！！ (2017年11月9日 11時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 惹き込まれてしまいました。更新楽しみに待っております。 (2017年11月8日 11時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファサファサ翼 | 作成日時：2017年10月24日 22時
