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お互いにだいぶお酒を飲んで気分が良くなっていた時、バイブモードにしていた携帯が机の上で動いた
「ちょっと電話だ、待ってて」
「はーい」
携帯の液晶を見てはやる気持ちを抑えながら、女子トイレに駆け込んだ。
「もしもし、」
「あ、A！電話出るの遅いよ、」
「ごめん、お酒飲んでた」
「お酒？A弱いのに。誰と飲んでんの？」
「ジミナだよ、だから大丈夫」
「ふーん、それで今日大丈夫？」
「うん、大丈夫」
「よかった、じゃあいつものとこで11時でいい？」
「うんわかった、じゃあ」
わかったと言う私の返事にテテはすぐに電話を切り、聞こえてくるのはツーツーという寂しい音だけだった。
「もうやめにしませんか、」
もう一度トイレの鏡に向かって尋ねる。
今日も言えなそうだな。
テーブルに戻るとジミナは1人でお酒を飲んでいて、頭を机にもたげていた。
「もうやめなよ、潰れても連れて帰んないよ」
「遅刻しといてその口の聞き方はなんだ！！」
「あーもううるさい」
「今何時〜」
「21時45分、そろそろ帰る？」
「もうちょっと飲む」
「なに、ジミナ嫌なことでもあった？」
「別にないけど、俺にだって飲み明かしたい日あるってもんよ」
そうと冷たく返すと、Aも飲め飲めとコップに溢れんばかりのお酒を注いで私の顔の前に差し出してきた。
「もう私飲めないって笑」
「なーんーでー、俺の注いだ酒が飲めんっていうのかー！」
「そんな上司みたいなこと言わないで」
「あ、店員さん、これと同じのもう一個持ってきて〜」
ジミナはもう上手く呂律も回っておらず、店員さんに怪訝そうな顔をされた。
「大丈夫なので、お勘定お願いします」
申し訳なさそうに罰のマークを手で作ると、苦笑いを浮かべた店員さんは一礼をして去って言った。
「ジミナ帰るよ、」
「まだ飲むって言ったじゃん〜」
「ジミナもこうやって付き合ってくれる彼女でもできればいいのにね、」
「そうなんだよー！でもAはやだからね、」
「こっちのセリフだバカ」
店を出て路肩に止まっているタクシーを開けてもらい無理やりジミナを詰め込む。
Aは？という質問を笑顔で流して、ドアを閉めた。
さあ、私は彼の待つホテルへ一歩先に行くか。
腕時計は22時30分を指していた。
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●(プロフ) - ぐう 大好きさん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととてもがんばれます！: ) (2017年11月22日 0時) (
レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
ぐう 大好き - 面白いです！これからも、更新頑張ってください！ (2017年11月20日 14時) (レス) id: fb77e59d2e (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 描写がとても綺麗な文章で映画のワンシーンの様でした。とてもとても素敵なお話ですね。これからも更新楽しみに待っております(*^ω^*) (2017年11月10日 19時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
●(プロフ) - alexandrite_bbcさん» 惹き込まれるなんて褒め言葉が過ぎて、バンザイで喜んでます！読んで下さって本当にありがとうございます！！ (2017年11月9日 11時) (レス) id: a074edcd70 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 惹き込まれてしまいました。更新楽しみに待っております。 (2017年11月8日 11時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ファサファサ翼 | 作成日時：2017年10月24日 22時
