こっくりさん ページ5
「お母さん、ただいま。」
そう言いながら靴を脱ぎ、近場にランドセルを置く。
昔は近場に置いたら｢ちゃんと部屋に置きなさい｣なんて言われてたけど、
もう言わないんだな…まぁ、最近はちゃんと数分たったら部屋に置いてるし。
｢おかえりなさい。｣
｢あ、そうだ。お母さん｣
私は学校で起こったこと、それから怪談コンテストに応募するということをお母さんに話した。
｢…なるほどね、それで怖い話を集めてるわけね？｣
｢うん、そうなの。お母さんは何か知ってない？｣
情報が欲しいがため、お母さんにも話をする。
お父さんが家に帰ったら、お父さんにも聞いてみよう。
｢うーん…こっくりさん、かしらね。有名だったわ｣
｢それに、ほんとにあったような…話もあるわ｣
｢…お母さん、それ、両方とも話してよ｣
｢え、えぇ。いいけど…｣
そういうとお母さんは、咳払いをした後、話し始めた。
ーーー
昔ね、こっくりさんをやった事があって。
こっくりさんって確か15…かしらね、それか20歳になると
こっくりさんをやった人はしぬっていうのは聞いたことがあるかしら。
ある人もあるわ。
でもね、その話にはこんな理由があって。
まぁ、ほんとかどうかはわからないし、友達に聞いただけだったから。
ある日、男の子がいたのね。そして、道…というより歩いてたら占い屋が
あったから試しに入ってみたらしいの。そしたら、貴方は13…歳だったかしら。
13か、15歳にはしぬ。って言われて。
で、その男の子がこっくりさんになったらしいの。
それから、こっくりさんをやった人は一定の歳になるとしんじゃうらしいわよ。
ーーー
｢なるほど、そんな話が｣
｢まぁ、半信半疑だけどね。こっくりさんは神様な訳だし｣
確かに、こっくりさんは神様だ。
神様なのにこんな話は有り得ないかもしれない。…まぁ、こんな話もあるよという
解釈で受け取っておこう。
｢で、その次の話は？｣
｢あぁ、実話だよって言ったやつね？｣
その前に、お菓子と言って。
お母さんが私の前にクッキーを置くと、自分も席について、話をし始めた。
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