僕らのヌナは、今夜も僕らの夢を見る[SVT]

＃地雷は誰かが踏んでから ページ20

＿＿バーノンside




「ハニヒョン元気だして下さい。何も嫌われたわけじゃないんですから」


扉の外では通常の3倍くらい小さくなってるハニヒョンをスングァナが慰めていた。


「…僕は次元が1個したなんだってさ。
あぁあ、こんな事ならいっそ4次元にいきたい」
「ねぇ4次元ってどんな所？」
「バノニ、それは人類で誰も分かってないからスルーして良いんだよ」




スングァナにそう言われて素直に頷く。




それにしてもこんなん公開裁判じゃん。




ハニヒョンの悲痛な声は横並びだった僕らの部屋に届いて
最終的にはみんなでヌナの部屋を覗きにきた。

ベッドに座るヌナと、その前に立つミンギュヒョン。

割られた手鏡を丁重に片付けるドギョミヒョン。

廊下でその様子を見守るその他。




「ヌナ…さっきはごめんなさい。声荒げて。
…でも嬉しかったです、ヌナの三次元の推しって言われて」
「いや、こちらこそ…」


「スングァナ、僕もヌナに推しって言われたことあるよ」
「今それがミンギュヒョンの耳に入ったらあの人は多分灰になるから黙ってて」


それはまずい。
大阪でもコンサートあるのに。



「でも分かってくれましたか？
僕はヌナのことマジできれいだと思ってます。
なのにヌナは何回言っても否定するし、それが小さい頃のトラウマって知ったら悲しくて」


ヌナの過去偵察したこともう言って良いんだ。ふうん。


「…ちょっとまって。なんでそれ知ってるの？」


あ、ダメみたい。


「ん？小さい頃って言ったよねいま」
「えっ、うんそれは…」

「あぁ僕の言葉ほんとにAに届いてなかったんだ…」

ハニヒョンがまた小さく呟いて
部屋の中のAはギロリとこっちを向いた。

「皆様方、ずいぶん楽しい遊びをお見つけにあそばせられたようで」

廊下にいたヒョンたちが後ずさりをする。

「人の過去ほじくって快楽を感じていらっしゃるんですか？」

ウジヒョン、ウォヌヒョン、チャニ…危機管理能力の高い順に部屋に戻っていった。

＃平穏（仮）→←＃二次被害　＃やっぱ二次被害

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す