僕達の終わり２【SVT＊HARU】

チャルチネッソ（JH ページ31

「ヒョン…」


夢じゃない。

そう確かめるように
目をまんまるくさせたハルの肩に触れた。


「なんで…」


白く透き通った肌に
ぷっくり膨らんだ涙袋。


あの時のままだ。


「話せるよね？」


幸いまだ僕たちに気づいた人はいないけど
ここでダラダラ喋っていたらいつかバレる。


「か、帰ります」


そんな事させてたまるか。

僕らがどれだけ会いたくて
1秒でもいいから
夢でもいいから
1通の手紙だけでもいいから、って
毎日辛かったか。

ここで諦められるわけがない。


「〈あー、お兄さん…
ハルと話し…たい…なので〉」


ディノの日本語がどれだけ通じたかは分からないけど

ハルによく似た笑顔でお兄さんはハルの背中をそっと僕らに向かって押した。


それからハルに向かって日本語で何か言った後に、僕とチャニに向かってお辞儀をした。



ハルの物腰の柔らかさはきっと遺伝子だ。

この時ふとそう思った。




それから僕はハルの手を引いて、

チャニが少し前を歩いた後を歩き始めた。



「チャルチネッソ(元気だった)？」


ちょっと大きくなったけど
どこからどう見ても痩せ型で
顔色も最高とは言えなくて心配になる。


「한국어를하는 것은 오래간만입니다
(韓国語を話すのは久しぶりです)」


ハルは僕の質問に答えずにそういった。

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