『気まぐれに雲は流れ』you ページ25
一生忘れないもの。
まだ”一生”を語れるほど長く生きたわけじゃない。
だけど、死ぬ間際に一生忘れないもの、を聞かれたら
この日の,絵の具みたいに嘘みたいにキレイな澄んだ空の色を答えると思う。
2015年5月26日。
これがセブンティーンのデビュー日で
私が忘れないと誓えるこの空を見たのはちょうど1ヶ月前だった。
数日前に具体的なデビュー日を聞かされた私は浮かれていた。
ずっと望んでたことだったのに
手に入りそうな所まで来ると、嘘みたいで現実のことに思えなかった。
それでも現実だと思わせてくれたのは
他でもないアンチコメントで
＿＿本当に紅一点グルデビューさせるんだ…この事務所終わったな
このコメントで、私やっぱりデビューできるんだな、って実感した。
そのことをウジオッパに言ったら、
バカだけど強くなったな、って呆れられた。
強くなる、ってことは図々しくなることなのかもしれない。
図々しさで誤魔化してでも、好きな自分でいること。
咲ききった桜が散る姿でさえ、応援されているようだと
おめでたい勘違いをしながら信号を待っていた。
プリン型を求めてちょっと遠くの雑貨屋まで足を伸ばしてみた。
ハニオッパに断ってからずっと気になってたし。
ちょっとしたサプライズだったから1人で14人分の型を抱えている。
信号が青に変わった。
いつも来ない大きな信号はそれなりに人通りも多い。
だから、向かいから歩いてくる人たちと目があっても気にしなかった
「や、あんた、プレディスの…」
この言葉を聞くまでは。
明らかに敵意の含んだ声で、怯んでしまった。
「何？ヨジャドル？」
声をかけた女の人に、その隣の人が聞いた。
「アニ(いや〉、ヨジャドルになり損ねて、
ジョンハニのグループに拾ってもらった子」
あれ、画面越しじゃないと、こんなにも怖い。
私、これっぽっちも強くなってなかった。
「や、あんたせめて髪切って、ジョンハニの長髪が目立たなくなるでしょ」
なんで動けないの。
女の人達は笑いながら信号を渡りきったけど
私は動けないまま、ちかちかと点滅するランプを見ていた。
『たどり着いた先は』you→←『たかが1センチされど1センチ』MG
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ﾅｵ(プロフ) - なつみさん» こんにちは！嬉しいコメントありがとうございます！適当に終わらせあがって！って読み返して自分自身で思いました笑 嬉しいと言ってくださるだけでその倍私も喜んでおりますありがとうございます！ (2020年4月25日 9時) (
レス) id: 76734e0b15 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ(プロフ) - 更新とても驚きました！でもすごい嬉しくて速読しました！笑 素敵な作品ほんとうにありがとうございました！！ (2020年4月25日 9時) (レス) id: e7385012aa (このIDを非表示/違反報告)
ﾅｵ(プロフ) - 新井さん» 光栄なお言葉すぎてもったいないです、、！私の拙い文章でそう感じていただけて嬉しいです！新井さんのご期待に添えるようこれからもお話考えていきます^_^ (2020年1月18日 3時) (レス) id: d086dd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
新井(プロフ) - 初めまして、ﾅｵさんの作品全て拝読しております！どれもとっても良くて好きです。今回のお話も読んでいて心がギュッと締め付けられます…みんな幸せになれることを楽しみにしています。これからも応援してます！ (2020年1月13日 2時) (レス) id: fd7e7604ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾅｵ | 作成日時：2019年12月8日 0時
