私が見えていますか？

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｢ っ…… ｣








やっぱり無理だ
お風呂に入る度に見えてしまう



お腹から胸元にかけて
大きくできた傷



この傷を見る度に
頭が痛くなって息が苦しくなる






この傷をどうやって付けられたかも
いつ誰に付けられたかも忘れた




なんで今、私がもう痛くなくなった傷で
こんなにも苦しんでるのかすら
わからない




思い出そうとしたら体が拒否反応を起こす
彼らとのことを思い出そうとしても起きる




思い出したくないんだろうな
自分以上に心と体は覚えてるんだろう
彼らにされたこと、言われたこと





息が整わない中
傷を強く擦る
何回も何回も何回も……




鏡で見ると真っ赤になっていた
強くしすぎて血が滲んでいた




ただですら大きくて目立ってたのに
もっと目立ってしまった
まあいいか、衣装さんには
ヘソ出しの服はだめと言ってあるし





ふと、自分の顔を見る









｢ あれ、私こんなに痩せてたっけ ｣









自分でもわかるぐらい痩せた
痩せた、というよりやつれた




これだったらアーミーに気付かれる
気付かれたらやばい




体調が悪いで済ましてくれればいいけど
中には不仲説を信じてる子たちもいるから
尚更気付かれたらだめだ




なにより、彼らの耳に入ったら
なにされるかわからない




そう思うとまた息が苦しくなる









｢ あぁっ、もうなんなの！！ ｣

｢ あぁああ！！！ ｣









なんなの、結局辛いじゃん
悲しいじゃん、苦しいじゃん




なんで、私がこんな思いしなくちゃいけないの





女だから？
日本人だから？
それとも、他になにかあるの？






どれも正解だろうな









｢ 助けてよっ、1人はやだなのっ、、 ｣









お願い、今日だけ、今だけだから
弱音を吐かせて

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