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新しい制服のスカートをひらりと翻し、
新しい生活に胸を踊らせる。
───────今日から、新しい生活がスタートするんだ。
見たことの無いその街並みに目を輝かせ、学校への道を急ぐ。
周りには、同じ制服を来た人がまばらに歩いていた。
.
くるり。
そうやって私を振り返り見る人や、影で噂をする人。
すれ違う人は皆、必ず私を振り返る。
……けれど、それはもう慣れたこと。
だってしょうがないもの。
私の容姿は、金髪に青色の瞳……珍しがるのは無理もない。
新しい道でも何度も見られたけれど、気にすることも無く『江古田高校』へ歩みを進めた。
*
「今日からこのクラスで過ごすことになる、緑川Aさんです」
新しい担任の先生に紹介された私は、みんなの注目の的。
仲良しの友達、できるかなぁ……
休み時間になると、私の机の周りにはたくさんのクラスメイト達が集まった。
みんな積極的に話しかけてくれて、話が尽きることは無さそう。
「ねぇねぇ、Aちゃんはハーフなのっ!?」
少し興奮気味に聞いてくる彼女は、とても可愛らしく頬を染めている。
この質問は人生で数えきれないほどされたことがあるので、返答に困ることは無い。
「うん、母が外国人で父が日本人なの」
もっとも、その両親は私が幼い頃に亡くなったけれどね。
口には出さず、ただ心の中で言う。
と、そのとき。
急に目の前が暗くなったなぁと思えば、目の前には背の高い男の子。
何か言葉を発するでもなくそこに佇む彼を不思議に思っていると……
ポンッ
と、彼の手に一輪の赤い薔薇の花が現れた。
「俺、黒羽快斗ってんだ!よろしくな!」
黒羽快斗くん……本物の
「マジックができるんだ!すごいね!」
ニカッと自慢げに笑うその顔を見つめて言うと、彼は頬を紅く染めた。
キーンコーン
カーンコーン
休み時間終了の鐘が鳴ると、教科担任の先生がやってきて、初めての授業が始まった───────
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華美 - 木実こむぎ@Project KZ副隊長さん» 初期の頃からですか!ありがとうございます嬉しいです!これからも頑張ります〜 (2019年6月21日 19時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
木実こむぎ@Project KZ副隊長(プロフ) - うわぁぁあ( ;∀;)終わってしまった、、、初期の頃から読ませていただいてました!番外編待ってます!( ´ ▽ ` )ノこれからも頑張ってください! (2019年6月21日 18時) (レス) id: 7f9bbdec25 (このIDを非表示/違反報告)
華美 - 雨上がりのcrewさん» わわ、ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年6月19日 10時) (レス) id: 06514a18af (このIDを非表示/違反報告)
雨上がりのcrew(プロフ) - すごい。。。この作品私得←これからも更新頑張ってください!! (2019年6月16日 15時) (レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華美 | 作成日時:2019年5月7日 21時