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ふと疑問が浮かぶ。
そういえば、約束は果たされたのだろうか。
重く口を開く。
｢……皆を、帰してくれましたか…？｣
それだけが、頼みだった。
｢…まだやで｣
｢え、｣
でもな、と続ける。
｢1週間に3人ずつ、帰してるから心配せんでも大丈夫や｣
そう伝えられた。
外には未だ殺人鬼が彷徨いているというから、安全な場所にいて良かった。
良かった。本当に良かった。
｢…っ…ありがと、ございます｣
安心した。
なのに何故、涙が出るのだろう。
ここに残される不安？
日向ちゃんへの罪悪感？
分からない。
分からないけど、とても悲しい。
だが、約束が守られていることが唯一の救いだった。
｢会いに行くことは、出来ますか…？｣
顔を見るだけでいい、そう伝えた。
もしかしたら、この人なら許して貰えるんじゃないかって。淡い期待を抱いて。
しかし、その期待は呆気なく散っていった。
｢なんで会いに行く必要があるん？｣
純粋な疑問とでもいうように、問いかけられる。
｢Aはここに居れば安心やろ？大丈夫。怖いものなんかないで｣
そう淡々と、告げられる。
｢…そう、ですね｣
そう言うしかなかった。
ここで、下手に動いてしまえば、皆が死んでしまうかもしれない。
だから、従うしかない。
もしかしたら、それを分かって少しずつ帰してるのかもしれない。
それまでの、辛抱。大丈夫。
皆が帰ったら、もう、死んでしまえばいい。
｢地下以外ならどこでも移動してええから｣
そう残して、仕事があるからと言って出ていく。
皆が、生きてるだけいいじゃないか。
帰してもらえるまでの辛抱だから。
大丈夫。
日向ちゃんの為にも、皆は帰さなくちゃ。
その裏で、赤が動いていることも知らずに、ずっと祈り続けていた。
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優兎 - ファァァァァァ!!!!!!!!!(至福のブリッジ) (2021年9月11日 20時) (
レス) id: c9c6e784ca (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - おれたぬきさん» コメントありがとうございます…！ 楽しんでいただけているようで何よりでございます、これからもどうぞよろしくお願いします…！ (2020年10月4日 19時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
おれたぬき - はぁ…(幸せのため息) (2020年10月4日 19時) (レス) id: 3f15dcefd5 (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - 奏さん» 恐縮です…ありがとうございます…！ 今後とも楽しんでいただけたらと思います！ (2020年8月29日 8時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
奏(プロフ) - くぁwせdrftgyふじこlpgz4nb旗NASA((((((神すぎて語彙力が亡くなりました (2020年8月29日 8時) (レス) id: 31caf2c9fb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：秋扇 | 作者ホームページ：https://odaibako.net/u/sasamegoto0401
作成日時：2020年8月13日 23時
