- ページ23
【黄色】
｢なんや｣
あからさまに不機嫌そうな目をした彼は大きく溜息をつき腰掛けていました。
普段とは打って変わった雰囲気で、貴方がたじろいでしまいます。
｢俺のことは大事じゃないんやろ、なぁ？｣
ごめんなさい、と謝りしっかり好きだと伝えましょう。
｢好きなら大事にしてや。俺も大事にするからさ｣
貴方が思っているよりも不器用だから。
【桃色】
｢楽しかったんか｣
管理室に入ればくぐもった声が聞こえました。
膝を抱え椅子に小さく座り込む彼はどこか寂しげでした。
｢俺のことは無視すんのに、他の奴とは話すんやな｣
寂しかった、と尋ねてみましょう。
顔を上げた彼の顔は少しだけ怒っているようにも見えました。
｢当たり前やろ。寂しくないわけないやん｣
そうはっきりと答え、さらに紡ぎます。
｢俺だって、Aのこと好きなんやで｣
貴方を想う心は備わっているから。
【黄緑色】
｢ごめん、A｣
袖を引かれたと思ったら突然謝罪が聞こえます。
理解出来ず戸惑う貴方の手を握り、震える声で話します。
｢悪戯が嫌だったん？ごめん、謝るから｣
無視しんといて、と縋るように見つめてきます。
悪戯だと伝えるとえ、と声を漏らし心配そうに
｢…ほんま？俺、Aに嫌われてない？｣
貴方が居ないと不安になるから。
【茶色】
｢おや、お久しぶりです｣
想定外の様子で貴方が落胆してしまいました。
貴方が肩を落としているとそれに気付いていたのか彼は言葉を続けました。
｢…Aさんと話せない間に、色々考えたんですよ｣
貴方が居ない時でも、彼の思考は貴方で埋められていたそうです。
｢ただ、もう無視だけはやめてください｣
そう苦しそうに笑いました。いつもとは違う繕った笑みです。
｢流石の私でも、傷つきますからね｣
貴方と話すことで毎日が満たされるから。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 413人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
秋扇(プロフ) - ロアさん» かしこまりました。喜んで書かせて頂きます。お気遣い痛み入ります。更新までもう暫くお待ちいただけますと幸いです。 (2021年11月19日 22時) (
レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 秋扇さん» 返信ありがとうございます。リクエストの件、了解しました。では、主人公が悪夢を見た主役の話を聞く、と言うのが読んでみたいです。作者様のペースで大丈夫ですので、よろしくお願いします。 (2021年11月18日 15時) (レス) id: 16ef5a014f (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - ロアさん» コメントありがとうございます。お褒め頂き大変嬉しく思います。リクエスト等受け付けておりますが更新までお時間いただくと思います。それでも差し支えなければどうぞお申し付けくださいませ。 (2021年11月18日 5時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
ロア(プロフ) - 初コメ失礼します。こちらの作品に出会えた事を心から感謝したいです。この作品と作者様の甘やかで、静謐な空気を感じられる文章が大好きです。また、リクエストなどは受け付けておりますでしょうか？不躾ですが、お答え願えると幸いです。長文、失礼致しました。 (2021年11月17日 16時) (レス) id: 16ef5a014f (このIDを非表示/違反報告)
秋扇(プロフ) - 鹿野ユズナさん» お久しぶりです。リクエスト、そして応援ありがとうございます…！喜んで書かせていただきます、更新頻度はゆっくりですがお待ちいただけると幸いです。お褒めの言葉、本当にありがとうございます。 (2021年7月4日 8時) (レス) id: a73cd4cc12 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：秋扇 | 作者ホームページ：https://odaibako.net/u/sasamegoto0401
作成日時：2021年3月28日 0時
