【図書館戦争】おりじなる (ページ17)

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柴崎、成長しました。ページ17

郁side

「きゃー！！！ごめんなさい！！まった？まちましたか？汗、わ！ひいちゃってる！ごめんなさい！」

やらかしちゃったよお……
どーしよ、そのうち愛想尽かされたら……
あたし、生きていけない……

「大丈夫だ。今、仕上がったところだし。早く食え、冷める」

やっぱり、篤さん優しい……

「あ、ありがとうございます！」

「ったく、」

なんだかんだで優しい篤さんが大好き。

「篤さん？」

「なんだ」

「ありがとね、大好き」

「お、お前はなんで恥ずかしげもなくそんな事を……」

へへへへ、

｡･*･:♪

そして、時はきた。

「え！やだ！無理！やっぱりあたし、帰る！」

「は？今更なに言ってんの？経費で買った服着て、靴履いて、アクセ着けて。だめよ。いくの！」

そんなぁ……

「だって！」

「堂上教官のOKはでてるんでしょ？」

「でも、あたし、こーゆー社交場ニガテだし……柴崎の足、引っ張りそう……」

「大丈夫！あンたはあたしの隣でニコニコしながら警護してればいーの！」

「結局あたしは用心棒かいっ！」

「あら？社交場ニガテなんじゃないの？」

そーだけど！そーだけど！そーだけども！

んまぁ、確かに柴崎に警護ナシは危ないよね。
実際、過去にトラブったし。

あたしが、いれば篤さんも手塚も安心ってことか。、
あれ？結局手塚は今日の事、知ってるんだっけ？
あれれ？まーいっか。

「わかった！あたしの目的はあンたの警護。その他の事はしないわよ？いい？」

「愛想笑と会釈ぐらいはしなさいよ？」

「わかってるわ！」

こんなやり取りをホテルの前でやり、
いざ、会場に出陣。

「ねぇ、ところで今日はどーいった職業って事になってるの？」

「銀行員ってところね」

「OK」

さすがのあたしもだいたい柴崎の別の仕事は分かるようになってきた。

柴崎でも、あたしや篤さん、小牧教官の前では少し気が抜けるみたいでたまにポロっと。

でも、相変わらず手塚を尻にひき、弱みを見せないようにしてるみたい。

あたしとしてはちょっと嬉しいんだけどね。
手塚じゃなくてあたしに見せてくれるなんて。

こーいった意味では柴崎、ホント成長したよね。
他人(ヒト)に弱みを、本音を少しずつ言える様になってるんだから。

あたしも、成長しなきゃ。

って事でこのホテルの警備、避難体制に眼を光らせております。

あ、ダメじゃん。あそこにあんなの置いたら。
避難経路の妨げになる。

ってこれじゃあ銀行員じゃないｯ