【図書館戦争】おりじなる (ページ16)

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爆発音の正体は……？ページ16

堂上side
もう良化委員との抗争(銃撃戦)はなくなったが長年叩き込まれた身体は迅速に対応した、

反射的に身構えていた。

「郁！」

そして、反射的に名前を呼んだ。

モアモアっとした煙が部屋に充満していた。
小包爆弾か？

あいつは目立つからな。
それに、鈍感。
良化委員に賛同してる奴らには格好の獲物だろうな。

日頃から荷物には気を付けろと言っているのに……

「郁！いるなら返事しろ！」

そんな事あるわけが無い。
なのに頭が混乱する。

郁、郁、郁！！

「ったぁ！あ！篤さん！おかえりなさい！」

そこには黒焦げ……
は言い過ぎだが、少々焦げた郁がいた。

「お前、大丈夫か！」

「あ！ハイ！あたしが、先に帰ったので料理作っとこうかなーって思ったらこんなんになっちゃって……」

「アホか貴様ｯ！」

「わっ！ごめんなさいっ！」

「ったく心配かけやがって！何をした！」

「カレーを作ろうと思って、」

「どうしたら爆発する！」

「そんなのあたしが1番知りたいです！」

お互いがにらみ合う。

だめだ、負けた。

「はははは、お前、顔、酷いぞ。風呂入ってこい。俺が作ってやる」

「だ、だめです！今日はあたしが作るんです！」

「また、爆発させる気か！今度こそ誰か来るぞ！」

「え、でも、篤さん汗かいてるし、先に入ったほうが……」

ニヤリ。
少し、からかってやろう。

「なんだ、俺と一緒に入りたいのか？」

「ち、違いますよ！！違いますから！！入ってきます！！！！」

そこまで否定しなくてもなぁ……

郁side

やっぱ、慣れない事するもんじゃないなぁ。
結局、篤さんに迷惑も心配もかけちゃったし。

それに

『なんだ、俺の一緒に入りたいのか？』

ってナニ！！！？？？！？？！

からかってんだろうな、
でも、なんであそこまで否定したんだろ。

入りたくないって言ったら嘘だけど。

そんな事を考えながら湯船に鼻までつかる。

あったかいなぁ……

篤さんのご飯もあったかい。
篤さんのすべてがあったかい。

………………ってなんかこれ誤解を生むぞ！？！

びしゃっ

大きな音を立てて湯船からでて全速力で髪と身体を洗った。

｡･*･:♪

「お先でましたー」

リビングに戻るともう夕飯が完成していた。

「わっ、篤さん早い！なんでそんなに早いんですか！」

「遅い！お前はいつまで風呂に入ってるんだ！俺に風呂、薦めてなかったか！？」

「え？」

時計を見ると1時間以上お風呂に入っていた。