【名探偵コナン】僕の幼馴染はFBIと棋士と高校生探偵で想い人は公安警察官 II

両親で面会【過去】 ページ9

【Aside】

なんとなく、覚えているのは、白い天井。
腕から伸びるチューブ、痛み。

あれ、、どうしてここに、、、
確か、動物園で拳銃を持った奴に会って……

「あやかちゃん！」

そう言って飛び起きる。
全身に鈍い痛みがはしる。

「Aちゃん！ ダメだよ、急に起きたら！」

チュウ兄？？

目の前に、チュウ兄がいた。

「あやかちゃんは！？ 大丈夫なの？」

「あぁ、彼女なら隣の部屋で休んでるよ。怪我はないみたい。彼女よりAちゃんの方が酷いんだから……」

僕の方が？

「腕、撃たれたの知ってる？」

「え」

ふと、左、右と腕を見る。
右手の甲に点滴のチューブ、左腕には包帯がぐるぐる。

ああ、成程。
確かに、痛い。
でも、あの時は痛みより、

「ほら、真純、入るんだ」

「やだよ、怖い！ Aがまだ眠っていたらどうするんだよ！」

外から真純と秀兄の声がした。

「大丈夫だ。そろそろ目覚める頃だからな」

「ホント？」

「あぁ、行ってごらん」

でも、、、
と、真純が躊躇うから

「真純？ 僕は大丈夫だよ！ きて？」

動けないんだと続けようとしたら、

「A！ 良かった！ 目醒めなかったらどうしようかと思ったよ」

「大袈裟だなぁ。僕は戻るよ。真純と秀兄、チュウ兄の元にね」

母親は出さなかった。
父親の記憶はあまり無い。

今も、生死もわからない。
でも、きっと生きている。
死んだら、わかる。なんとなくだけど、わかる。

「あの後どうなったの？」

僕は秀兄に尋ねた。

「あの、拳銃男は捕まったよ。薬 物もやっていたみたいだからね。安心して良いよ」

「そっか、あ！ あやかちゃんのところ行っても良い？」

「うーん、Aちゃんは絶対安静を言い渡されてるからねぇ。あやかちやんはAちゃんのおかげですごく元気だよ」

「じゃあ、僕も大丈夫だよ！ あやかちゃんのところいくー！」

そう駄々を捏ねて、秀兄に車椅子に乗せてもらった。
そして、隣の部屋に行った。

「あ！ さっきの！」

あやかちゃんはとても元気だった。
点滴もしていないし、頭にネットもない。
腕に包帯もしていない。

良かった。

「まま！ ぱぱ！ この子が助けてくれたんだよ」

「こんなに小さい子だったの！？」

「ごめんね、あやかが"おねえゃん"って言うからもっと大きい子かとか、、」

きっと、今の僕くらいを想像してたんだと思う。

「んーん、僕は大丈夫だよ！」

車椅子の車輪についたハンドルを握りしめて言う。

「でも、、、」

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