【名探偵コナン】僕の幼馴染はFBIと棋士と高校生探偵で想い人は公安警察官 II

少年で金髪【過去】 ページ6

どうしよう、どうしよう、
捕まっちゃった。女の子が、小さな女の子が。
あんな奴にやられてしまう。

「ヤメローーー！！！」

僕は大きな声を出して奴に向かおうとした。

「ダメだよAちゃん」

「チュウ兄？」

何処からともなくやってきたチュウ兄に僕は捕まった。

「おい、そこのお前、なにガン垂れてんだ！」

僕……？

「金髪兄ちゃん！ 文句あるの〆=〒=」

呂律が回ってない。

「僕の事ですか？」

「そうダァァア！！！」

「ダメだよ……」

小さく呟く。

その男につかつかと歩み寄り、銃口を掴んだ。

男はギョッとしている。

「今、貴方は引き金を引く事ができない。僕が抑えたから」

「うおおおおお！！！！」

そいつは、女の子を放して、少年に摑みかかる。

「逃げて！！」

その子は固まってしまった。

「行かなきゃ」

「え？」

チュウ兄のお腹を蹴った。

「いたっ！」

怯んだ隙に僕は女の子の元へ、

少年は薬 物男と睨み合い。
幼稚園児の僕でもわかる。

男の目はおかしかった。

「おいで、行こう」

手を差し伸べる。
少し僕の方が歳上かな。

同い年くらいだと安心したのか女の子は手を握ってくれた。そのまま僕はチュウ兄の元へ急いだ。

男が、僕に、その子に、掴みかかろうとしたけど全て金髪少年がガードしてくれた。

やはり、彼は零さんなのか？

似てるところは正義感と金髪と度量がある。度胸もある。

でも……

他人の空似。私の思い込み。幸せな妄想かもしれない。

「Aちゃん！ むちゃしないで！！ 君も大丈夫かい？ 怪我は？」

「お名前は？」

僕は聞いた。

その子はチラリとチュウ兄を見てから僕に

「あやか」

そう教えてくれた。

「あやかちゃん大丈夫？ お怪我してない？」

「ちょっと、ここが痛いの」

そう言って自分の腕を指した。
さっき、薬 物男に掴まれていた箇所だった。

「あとでお医者さんに見てもらおうね」

そう言い終わらないうちにダーーーンと大きな音がした。

金髪少年が男を投げた……？

男は銃も離して、地面にうな垂れている。

「手伝って！」

そう叫ぶと、あわあわと何人かの男性が出てきてそいつを取り押さえた。

警備員さんはよぼよぼのおじいちゃんで、頼りにならなそうだったが、警察を誘導してくれた。

その後、僕はあやかちゃんと救急車に乗って運ばれた……

そこまでは憶えてる。

あやかちゃん、元気かな。
あの事がトラウマになってないと良いな。

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