クリスマス特別ver2【現在】 ページ12
真純と会えなくなったのもこのくらいの歳だったと思う。
お店の方をみる。
あゆみちゃんは目をキラキラさせながらウィンドーの中や棚に並べられたクリスマス菓子や定番のお菓子を見比べる。
微笑ましく思っていると声をかけられた。
「はい、クリスマスケーキですね?」
「えぇ、ちょっと、プレゼントで」
サッカーボールを小脇に抱えた高校生位の男の子。
何処かで見た顔……
「あ、高校生探偵」
私が、小さく呟いた。
彼の瞳孔が少し開く。
まだ、明るいから彼の表情もよく見える。
新聞で見るより幼い。
事件じゃないから? OFFモード?
「貴方、、黒井Aさん?」
何故、私の名前を?
マスコミ対策は零さんが万全だって、現に、今まで誰にも何も言われてないし……
何で? 高校生探偵は何でもお見通しって事?
「この前の警察病院立て篭もり事件、僕も現場にいたんです……勿論、外側ですけどね」
あの、一瞬を見られてたのか。
マスコミ、野次馬対策はしたけど、内部の、警察の方達にはバレてたもんね。まぁ、そうだよね。
マスコミのいる位置からは見えないけど囲いの中じゃ、ねぇ?
「あー! あの時、警察側に居たんですね。そりゃわかりますね。他の人には内緒にしてね」
にっこり。
こういう言い方に男の子は弱いって、誰かに聞いた。
あの事件の事は……触れないで欲しい。
そして、周りには知られなくない。
「ありがとうございます。貴女のおかげで多くの命が、人質全員の命が救われたと聞いています。賢明な判断だったかと」
「ありがとうございます。流石に一介の女子高生があんな事したなんて、ねぇ?」
「僕も色々やってしまっていますが父やなじみの警官のバックアップもありますからね……」
「お姉ちゃん!」
あゆみちゃんが足下に駆け寄って来た。
「良いの選べた?」
「うん! ほらこれ、こっちはお姉ちゃんに!」
そう言ってあゆみちゃんは僕に小さなブーツを渡した。
このお店限定のお菓子の詰め合わせ。
お店のロゴが入ったブーツは人気商品。
お菓子も色々入っていて見て楽しい、食べて楽しい。嬉しいギフトだ。
「おそろいだよ」
そう言って、あゆみちゃんはにっこり笑う。
真純ともいろんなおそろいがあったな、と懐かしんだ。
「ありがとう。あゆみちゃん。大切にするね! お姉ちゃんからはこれ」
鞄からヤイバーのマスコットを出した。
「良いの? これ、珍しいやつだよね? お姉ちゃんありがとう!」
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英 優美(プロフ) - さちさん» お返事がとっても遅くなりごめんなさい! ありがとうございます(((o(*゚▽゚*)o)))! 一気読みとても嬉しいです!! 癖になって頂けたのなら何よりです。ひっさしぶりに更新できました!またちょいちょい更新していきたいと思いますので宜しければまたお付き合い下さい。 (2020年12月26日 0時) (レス) id: f665d4eef8 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろくて続きが楽しみです。ここまでいっきに読んじゃいました。過去と今、最初は読みづらいのかなって思ってましたが癖になりました。よろしくお願いします。 (2019年12月19日 20時) (レス) id: 72e733d873 (このIDを非表示/違反報告)
英 優美(プロフ) - ちー子さん» お返事遅くなりすみません 汗 ようやく更新できました。宜しければまた宜しくお願いします!! (2019年12月18日 15時) (レス) id: f665d4eef8 (このIDを非表示/違反報告)
英 優美(プロフ) - うたプリ大好き?さん» お返事大変遅くなりすみません。。。 ようわく更新できました! 宜しければまたお願いします……! (2019年12月18日 15時) (レス) id: f665d4eef8 (このIDを非表示/違反報告)
ちー子 - はじめまして!いきなりですみません。『僕の幼馴染はFBIと棋士と高校生探偵で想い人は公安警察官』は、もう更新されないんですか?私は続きが気になります。 (2019年12月14日 16時) (レス) id: e1506e4f67 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:英 優美 | 作成日時:2017年11月8日 1時