【名探偵コナン】僕の幼馴染はFBIと棋士と高校生探偵で想い人は公安警察官

阿久根と甲斐【現在】 ページ43

降谷side

「甲斐がデストリーって言いたいのか？」

「可能性の段階ですけど」

確かにゼロではない。
デストリーは全てが謎なのだから、
あの組織の様に。

だが、デストリーの概要はわかってきている。
もう少しで目的も。
すでに逮捕者もでている。

「甲斐がデストリーねぇ」

阿久根警部補は溜め息をつきながら言う。

「驚かないんですか？」

「まぁな」

「え？」

「アイツはどこか変だったんだ。こんな話あとでいくらでも聞かせてやるさ。今は打開策が先だ。おいハム。考えは決まっているのだろ？」

「えぇ。まぁ」

Aさんは一般民である。
だから戦闘要因に加える訳にはいかない。
しかも女の子だ。どのくらい腕が立つのかはわからないがデストリー相手にはどうにもならないだろう。

「私も戦いますよ！ こう見えても截拳道やってて強いんですから！」

Aさんは截拳道の構えをしてみせた。
だが、そういうわけにはいかない。

「大丈夫ですよ、Aさん。僕たちでなんとかしますから」

「でも」

「貴女は都民です。都民を守るのが我々警察官の仕事ですから」

Aside
そう言って零さんは微笑むのだった。
でも、零さんも阿久根さんも香川さんも都民じゃん。おかしいよ。僕も戦えるのに戦わないなんて卑怯じゃないか。

「でも……！」

「ハムの言う通りだ。嬢ちゃん」

「じゃあ、私に1人でここで待ってろっていうんですか？ 奴らからの襲撃があったら1人耐えろと？ 1人で戦えと？」

「わーった、わーった！ おい、ハム。俺と阿久根でチーム。お前と黒井ちゃんでチームだ。ちゃんとみてやるんだぞ」

「わかってます。あなた方こそ僕がいないからといってぬからないで下さいよ」

「あったりめぇーだ、若造。これでも昔はSAT隊員だったんだからな」

SAT……
特殊急襲部隊。第六だったらかなりのエリート。
そのエリートが何故、落ちぶれたの？
捜一とはいえ経理課でしょ？ うーん

「今は、そんな昔話より現在起きている事件に専念しましょう。さぁ、奴らを一網打尽にする手立てを考えましょう」

「はい！」

降谷side

阿久根警部補が元SATだったのは把握している。
だが、左遷までの経緯は不明だ。
意図的に消されている気がする。
この界隈ではよくある事だが気になる。

この男……
デストリーを知らないと言っておきながら部下がそこにいてもおかしくないと言った。
怪しい。
何を隠しているんだ？

「さん…？ 零さん！」

Aさんの声で我に帰った

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