Episode ONE-3 ページ4
「痛っ」
おじちゃんの動きが止まった!
今だ。
ホルスターからハンドガンを引き抜き、安全装置を解除。
脳天にハンドガンを突き立てた引き金を2度引く。
乾いた音がした。
頭から血が出ている。
首と、手首の脈をみる。
やり方は教わってる。
動いてたらもう1度引き金を引けって事も。
動きはない。
仕事は終わった。
そっと助手席を降りて、カエルさんの車に戻る。
「終わった。なんか、変な奴だった」
「変な奴?」
「うん。ズボンもパンツも履いてない、変なおじさん。ズボンもパンツもいらないんだって。いくら暑くてもパンツとズボンは履かないとねぇ」
私がそうジンに向かっていうとジンは複雑な顔をしていた。
「何もされなかったか?」
「うーん、スカートの中に手ェ入れられて、ホルスターに気付いて、スカートめくりされたからブン殴った!」
あれ? ジンどうしたの?
「あ、ちゃんと任務はこなしたよ。今回は左胸じゃなくて脳天にしたけど」
「そうか。後の事は他の奴らの仕事だから。俺らは帰るぞ」
「うん」
ジンはカエルさんの車を発進させた。
帰りの景色も行きと何ら変わらない、ただの道。
•*¨*•.¸¸☆*・゚
「ただいま」
「おかえり、カルーア。今日はどう?」
「いつも通り。何もないよ?」
「そう、それは良い」
「またね!」
私たちの家? というか職場?
の守衛さんに挨拶。
名前は知らない。あの人は守衛さん。
私はジンに手を振りそのまま自室へ戻る。
今日はハンドガンだったから手が硝煙臭い。
刃物は返り血が酷いからあんまり好きじゃない。
縄も力がいるから好きじゃない。
突き落としたりする物理的なのも手間がかかって嫌い。
あ、でも、毒は良い。
手が臭くならないし返り血も浴びない。手間もかからない。だから、毒が1番好き。
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作者名:英 優美 | 作成日時:2021年7月21日 21時