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衣替え 2 ページ10

俺はほっとさんどとかいうあっつい……
もう熱くない、サンドウィッチを掴んで青子の家を出た。
家に飛び込んで冬服を探す。

「やっべ! どこにしまった? つーかクリーニングだしたっけ?」

「快斗〜? あった〜?」

「今探してる! 先行って良いぞ!」

「ダメよ。快斗置いてったらサボるでしょ〜」

声がだんだん大きくなる。
あいつ、勝手に入ってきたな!
つか、入るなよ!
仮にも高2男子の部屋だぞ! いくら幼馴染みだからって……

「ったく。ここにしまってなかった? 青子が一緒にクリーニング出してあげてどうするか聞いたらここに入れてって言われたから」

「お! まじか! さんきんう青子!」

よく憶えてないけど見つかったんならいいや!

がちゃ。

扉を開けるとそこには学ランがちゃんといた。

「ほらね!」

「さんきゅうな、青子!」

「じゃあ、下で待ってるから早くね〜! お弁当は快斗の分もわたしが持ってるから」

「おう!」

。・*・:♪


「おまたせ。行こうか」

「うん。なんか春にも見たのに新鮮な感じ」

「かっこいいだろ? 俺」

「はいはい、そーですね」

「なんだよ、青子、その生返事は」

「はいはい」

「ったく」

青子も似合ってるぜ。

と小さく呟いた。

「え?」

「なんでもねぇーよ! ほら、弁当持つよ。いつもサンキューな」

「え? あ、うん」

「あーあ。冬服かぁ、つまんねぇーなぁ」

「え? なんで?」

「冬服だと透けて見えないじゃん」

「え?」

ニヤリとしてから、青子と十分な距離を取ってから。

「オメェーの白パンが見えないからさ☆」

「か! 快斗ォォオオオオ!」

「カーッケケケケケ! 嘘だよバーロー! お前の白パンなんか見飽きた〜! 美人のお姉さんの下着とかが見えなくなるし、露出少なくなるからつまんねんだよなぁ」

逃げながら後ろに向かっていう。

「この変態野郎ッ!」

「だったら見えてもいいのはけ〜」

「あのねぇ! フツーは見ないし見えないの!」

「そんなんしらねぇーよ! ケーッ ケケケ」

「快斗のバk……」

青子がこけそうになった。

「ったく。よそ見してるから」

俺は片腕で青子を受け止めた。
やっぱり青子も女子だ。
シャンプーか? 良い香りがする。
柔らかい。

「あ、ありがとう」

青子の奴が照れるから俺も照れてしまう。

「あ! 時間ヤバイぞ! 走るぞ青子!」

青子の腕を掴んで通学路を走る。

秋の少し冷たい風が吹く。

「ううっ寒い!」

走りながら呟くと、後ろから声がした。

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作者名:英 優美 | 作成日時:2016年8月28日 2時

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