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頭痛2 ページ13

しかし、珈琲は淹れたてで湯気が立っている。
飲んでいたらこんなに熱くないだろう。

だが、それを言うと彼女の機嫌が悪くなるのを知っていて何も言わなかった。

「サンキューな、灰原」

そういうと

「あら、素直ね。熱でもあるんじゃないの?」

こう言ってくるのだ。

「熱はねぇーよ。頭痛はあるがな」

「そ、どうせ探偵事務所の彼女の事でしょ」

「ば、バーロー!」

「おいおい、君たち、わしの事を忘れておらんか?」

2人に挟まれた博士は困惑の表情だった。

現に、2人とも博士の事を忘れていたのだ。

「わ、悪りぃ」

「ごめんなさい」

しゅんとなったふたり

「新一くん、蘭くんと何かあったのかい?」

「いや、ちょっとな」

「工藤くん、メッセージアプリの返事してないのよ」

「それはいかんじゃろ? 蘭くんも心配しておるじゃろ?」

博士がそう心配そうに呟いた。

「それも分かってんだよ、そのせいで欄が落ち込んでいるのも」

「だったら早く連絡してあげなさいよ。まったく」

「でもよお」

「全く、ほら貸して」

「え、え」

灰原が勝手にコナンの新一携帯を操作してメッセージアプリを立ち上げた。

「もう、既読無視じゃないの。やっぱり」

「だって、なんて送ればいいのかわかんねんだよ」

「可愛い猫じゃない。工藤くんも可愛い動物とか、それ可愛いなとかやったらどうなの?」

灰原がかるく睨みながらそう言った。

「スタンプなんかもってねぇーよ!」

「確かに工藤くんも江戸川くんもスタンプ使わないわね」

「だろ?」

「そういう問題じゃない! お揃いのスタンプ買えば良いじゃない。同じシリーズの違うパターンとか。それで『これ、ほんとゴロに似てるよな、可愛くて買っちまったよ』くらい言ったらどうなの?」

そう言って灰原は勝手にスタンプショップにいき同じシリーズの猫のスタンプを見つけて蘭とは違うパターンのモノを購入した。

「おま! 勝手に!」

「いいじゃない。ほら」

そう言って灰原が勝手にスタンプを送信した。

猫が毛糸玉と戯れているスタンプだ。

「なんで俺がそんな可愛いのを……!」

「次は、」

そう言って通話ボタンを押した。

「ほら、電話してきなさい。後の資料整理は私と博士でやるから」

「灰原……」

「あなたに倒れられたら困るの」

「……」

そう言ってから慌てて、

「変なところで倒れてまた誘拐されたり組織にバレたら厄介って事! ほら早く! 彼女でるわよ」

「サンキュ!」

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作者名:英 優美 | 作成日時:2016年8月28日 2時

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