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8話 ページ11
【A】
虎「.....つまり、雛はその涼海って子といるのが、気まずいってことか?」
帰り道3人で傘をならべて歩きながら、虎太朗が意外な顔をして聞いていた。
正直、私も虎太朗と同意見だ。
まさか同じクラスの涼海さんとギクシャクしてしまってること、雛が悩んでることが。
雛「そういうわけじゃないけど....」
そう言って雛は下を向いた
虎「だって、あんまり話してないんだろう?苦手なのか?」
雛「苦手じゃないってば」
そう、むきになったように言い返してた。
虎「先パイ、だろ?」
雛「分かってるってば」
虎「ライバルができるって、いいことじゃねぇの?」
雛「簡単に言わないでよ」
虎「わけわかんねー.....そーゆーの、雛らしくないと思う」
真顔になった虎太朗に言われて雛は足を止めた。
雛「虎太朗に.....私のなにがわかるの」
虎「陸上部のこととか、その涼海って子のことはわかんねぇけど、でも....」
虎「雛の事なら、分かってる」
雛「分かってないよ、全然....幼なじみだからって、全部知ってるような事言わないで!」
きっと、雛は涼海さんを見てあせりとプレッシャーを感じているのだろう。
私もその気持ちはとてもよく分かる。
今日、初めて知り合った渡辺。
相手は6歳の時からの経験者で、かないっこない。先輩の褒められてる姿を見て焦りが出てきた。それは自分が一生懸命に取り組んで来たものだからだ。
だからこそ、そういう気持ちが芽生えてくる。
雛の事は虎太朗がなんとかしてくれるから、私は余計な事は言わず黙って聞いていた。
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作者名:りる | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/141104261/
作成日時:2021年1月23日 9時