仏:春のお散歩*maoさんリクエスト(ツンデレにできてますかね？) ページ8
春、桜が咲き、鳥がさえずり、ポカポカと暖かい季節。
私が一番好きな季節だ。
春の外はとても良い。色に例えるならば桃色や黄緑色で、明るく優しい雰囲気を漂わせている。
今年入学したばかりだろう小学生達が、元気に手を上げて横断歩道を歩く。黄色い旗を持っているおばさんもニコニコだ。
「は……は、はっぷしょんっ」
「はい、鼻かみな？」
「……ありがと」
「ふふん、どういたしまして」
ちーん、と鼻をかむ音も、春だなぁと感じる。
花粉は嫌いだけど、花は大好きだ。
お昼の公園でブルーシートを敷いてお弁当を食べている家族を見て、『あ、お腹すいたな』と気が付く感じが好きだ。
「ん、お腹すいた？」
「別に……フランシスはすいてんの？」
「うーん、ちょっとね。どこかでお昼にしようよ」
優しく微笑み掛けてくれる彼が好きだ。
「私は別にだけど、食べるなら和食で」
「じゃあ、さっきそんな感じのお店あったしそこにしようね」
「うどんってある？」
「多分あると思うよ」
それを聞いて私は嬉しくなってしまって、彼の前を急かすように歩く。
そうすると彼は、困った風に笑って速足で私に追い付いてくれる。
そんな彼の様子が面白くて、早くうどんが食べたくて、私の足取りは更に軽くなる。
ふんわりと優しい春風が、微を撫でる感触が好きだ。
もはや小走りの私に、追い付こうとする彼の息は少し上がっていた。
優しい風が少し強く吹き、公園の桜がひらひらと舞った。
「ぺっぷしんっ」
くしゃみをした拍子に舌をギリッっと噛んだ。
「ごちそうさまでした」
「ごちそーさまでした」
手をパンと合わせて言うと、彼も真似して言う。
うどんは残念ながら無かったけれど、メニューに美味しそうな天ぷらそばがあったので、それを注文した。
思っていたよりも大盛りで、途中で彼に「一口いる？」ってしてみたが、もうお腹がいっぱいになってしまったみたいで、いらないと一言返された。
私もダイエットに成功したばかりだし、またリバウンドなんてしたらこの世の終わりだが、天ぷらになってくれた海老の為に美味しく食べた。
「今日はAちゃんだったよね？」
そう問われて、私は自分の鞄をゴソゴソと漁り、財布を取り出して言う。
「うん、これね、びっくりするほど軽いの」
「……それはつまり？」
「ごめんね、後で返すよ」
「ははっ仕方ないなぁ、ちゃんと返してね？」
「ありがとう」
席を立ってお会計を済ませお店の外に出ると、店員さんの元気過ぎる声が聞こえた。
仏:春のお散歩*maoさんリクエスト→←独:朝日に向かっておはよう
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そら色ぱんだ(プロフ) - イチゴフラペチーノさん» コメントありがとうございます。その言葉を待っていました！後でフェリちゃん視点の話を書く予定ですのでそちらで分かると思います。でもヒントを出すとしたら、フェリちゃんのお願いは絶対叶いますよ。 (2017年8月5日 11時) (
レス) id: a29f2cd473 (このIDを非表示/違反報告)
イチゴフラペチーノ - フェリちゃんが主人公のお話でフェリちゃんとルートが何をお願いしたのか気になります！ (2017年8月5日 0時) (レス) id: e3c16ab556 (このIDを非表示/違反報告)
そら色ぱんだ(プロフ) - 小夜さん» ありがとうございます！その一言でやる気が溢れてきます！ (2017年5月14日 12時) (レス) id: 115534a937 (このIDを非表示/違反報告)
小夜 - とても面白かったです！頑張ってください (2017年5月12日 23時) (レス) id: 1ce20541ad (このIDを非表示/違反報告)
そら色ぱんだ(プロフ) - maoさん» それはよかったです！ありがとうございました！ (2017年4月30日 12時) (レス) id: 115534a937 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：そら色ぱんだ | 作成日時：2017年2月19日 3時
