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少し息を切らして教室に入り自分の席に座る
治「なんや、角名。今日は随分ギリギリやったなぁ」
斜め前の席の治が話しかけてきた
「ちょっとそこで北さんに会ってさ」
治「うぉ...まじか、そら朝からお疲れさん...」
確かに朝から北さんに会うとか結構緊張する
いつも北さんに怒られてる双子の治からすると、
自分の事じゃないのに想像だけで青ざめてるのが分かる
4限目
何となく窓の外に目を向けると
3年生が外で体育の授業をしてるのが見えた
たぶん100mのタイム測定かな
遠くから見てもひと目でわかるアラン君が
ちょうどタイムを測ろうとしている所だった
(アラン君、迫力すごいな笑)
周りの生徒が圧倒されているのがわかる
(あ、つぎ北さんの番かな)
いつも通り無駄のない動きで淡々と走っている
そう言えばあの人、Aさんだっけ？
あの人も北さん達と同じクラスなのかな
そんな事をぼーっと考えていると
ここ、テストに出すでーという先生の声で
視線を窓の外から黒板へ戻し再びノートを取り始めた
──────────
キリがいいからと少し早く授業が終わった
治「やっと飯や飯〜」
午前中はずっと座学だったせいもあり、
疲れたので背筋をぐっとのばす
ふと窓の外を見ると、
ちょうど体育祭を終えた3年生がゾロゾロと
校舎に向かって歩いてくるのが見えた
北さんはアラン君と大耳さんと3人で
何やら楽しそうに会話をしている
その少し後ろの方で
あの人がひとりで歩いてくるのが見えた
彼女がこっちを見た気がした
遠目だからハッキリとはわからなかったけど
(いま、目、合ったのか....？)
おーい、2組行くでーと言う治に
軽く返事をして席を立った
.
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作者名：yun | 作成日時：2022年3月17日 22時
