今日:3 hit、昨日:1 hit、合計:877 hit
小｜中｜大
02. ページ3
･
初めてその人の存在に気づいたのは
たぶん通学中の電車の中
俺はいわゆる"強豪校"と言われる
兵庫県稲荷崎高校男子バレー部の1人
強豪校と言われるだけあって勿論練習はハード
基本的に朝練もあるのが当たり前
だけど、
「身体を休める事も立派な練習やで」
という主将の北さんの一言で
週2、3回 は朝練が休みになった
そんな週2、3回の朝練がない日は
特別早く登校する理由もないので、
普段より遅めの電車に乗る
この時間帯は他の稲荷崎生徒が少ない
理由は、遅刻ギリギリになってしまうから
いつものようにイヤホンで音楽を聴きながら
いつもと代わり映えのない景色を
電車の窓からぼーっと眺める
ふと、少し離れた反対側のドア付近で
壁に寄りかかってる同じ高校の制服が目に入った
(──この時間帯に珍しいな.....)
そんな事を思いながら
何となくその制服の人物を見ていた
決して露出し過ぎない、
ほどよく着崩された制服
顎くらいの少し短めのショートボブ
通学用であろう黒いリュックを前で抱え、
電車の入口に寄りかかりながら
大きめで少し切れ長の目は、
どこか気だるそうに窓の外を眺めていた
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yun | 作成日時：2022年3月17日 22時
