君を見つけた日。【角名倫太郎】 (ページ19)

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18.カツサンドページ19

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北「皆、一旦集合や」

放課後の練習中に北さんが集合をかけた

北「もう知っとると思うけど明後日から合宿や。
体調管理、各自しっかりやっとき」

5月の連休に毎年行われる2泊3日の合宿

要するに学校に泊まり込みで
朝から晩までみっちり練習というもの

主にフィジカルトレーニングや
個人のスキルアップ、苦手な部分の強化がメイン
それに加え他校との練習試合がある

短い日数の中でもスケジュールはハードだ

侑「一日中バレー出来るとか最高やっっっ」
治「飯は美味いもん出てくるとええなぁ」

どうやら双子は楽しみらしい

銀「角名、もう持ってくモンとか準備しとる？」

「いや、まだしてないよ」

銀「だよな、俺もー」

合宿と言っても今回は遠征じゃないから
着替えとかさえ持っていけば十分かな
あとスマホの充電器とかね

バナナはおやつに入るか入らないかで
揉めている双子が北さんに怒られていた

翌日、

明日からＧＷに入ることもあって
周りの同級生達は何だか盛り上がっている

...ま、俺らには関係ない話だけど

昼休みに入りいつものメンバーで集まる
今日は俺らのクラスに侑と銀が来た

治「めっちゃ腹減ったわぁー」
侑「おま、ほんとそれしかないんか」

「...うわ、最悪」

銀「どないした？」

「.....弁当忘れた」

侑治銀「「「....どんまい、角名」」」

とりあえず購買に向かった
いつものアレ残ってるといいな

「おばちゃん、焼きそばパンとカツサンドちょうだい」

無事に昼飯をゲット出来たので教室に向かう

ふと、少し前を歩いている見慣れた
後ろ姿を見つけたので近づいて隣に並ぶ

「Aさん、」

『？あ、角名くん。珍しいね？購買でお昼？？』

「今日弁当忘れちゃって」

『角名くんでもそーゆーことあるんだ』

ふふって笑う彼女の横顔を見て
つられて俺も笑う

「Aさんもカツサンド？」

隣を歩く彼女の手には、
ついさっき自分も買ったカツサンド

『ここのカツサンド、すごい好きなんだよね』

「あ、それわかります。めっちゃ美味い」

『さすが角名くん、わかってる～』

傍から見たら大した会話じゃない

だけど、
俺にはそれがちょうどいい

『そういえばＧＷも部活？』

「毎年合宿あるんですよ。場所学校ですけどね」

『そっか、連休なのに大変だね。お疲れ様』

いつの間にか3年生の階に着いていて、

『合宿頑張ってね』

そう言って教室に向かおうとする彼女に

「....あのっ」

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